キッドロックの新作「ボーンフリー」のレビューです。
タイトルソングの「ボーンフリー」も素晴らしい曲ですが、僕が特に気に入っているのが、
「パープルスカイ」(purple sky)
「ウェンイットレインズ」(when it rains)
です。
2曲ともバラードになるのですが、いわゆるメロディアスな泣かせるバラードではなく、どちらかといえば「懐かしさ」を思い起こさせてくれる、ロック調のカントリーバラードではないかと思います。
懐かしいといっても、アメリカに行ったこともなく、ましてやアメリカ人でもない僕が、アメリカ人の作ったカントリー調のバラードを聞いて「心を震わせる」のは、何か違うようにも感じるのですが、とにかく「あの頃はさ・・・」とばかりに、遠くの空を眺めてしまう自分がいるのは仕方のないこと。
大空を飛ぶ鳥を見て「自由に飛べよお前たち」と優しく微笑ませてくれる、そんなテイストを持った曲が「パープルスカイ」だとすれば、夕焼け空に流れ行く雲を見て、時の移ろいに思いを馳せる自分に気づかせてくれるチューンが「ウェン・イット・レインズ」だと、僕は勝手に感じております。(実際の歌詞の意味は違うようですが・・・)
この2曲を聞くたびに、空を見上げてしまうのは、”空”が自由を喚起させてくれる象徴だからでしょうか。
自由に生きることの大切さ
自由に生きることの難しさ
自由に生きることへの代償
自由に空を飛び回る鳥たちへの強い郷愁・・・・
まさにアルバムタイトル「Born Free」(自由に生まれて)の織り成す情景が、僕の胸にすーっと広がってくるのです。
いつか本当にアメリカ南部に行って、果てしなく続く黄金色の麦畑を車に乗って眺めたい。
そしてどこまでも続く広大な青空を心赴くまま、いつまでも追いかけたい・・・
そんな思いを感じさせてくれる新作「ボーンフリー」、そして稀代のロックンロールジーザス、キッドロックに、惜しみない拍手と賞賛を贈りたいと思います。
いつしか彼の日本公演が実現することを願いながら・・・
Kid Rock - Purple Sky
Kid Rock - When It Rains
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