文法や単語はある程度マスターしているのに、実際に英会話で上手く言葉が出てこない・・
TOEICや英検でハイスコアや上級レベルを取得できているのに、外国人と話すときに小学生レベルの英語の受け答えしかできない・・
そんな人は意外に多いと思います。
かくいう私もそうでした。
TOEICは700点以上のスコアがあって、大学も外国語系の学部を卒業しているのにも関わらず、海外に行ったときに現地の人と満足にコミュニケーションが取れなかった苦い経験があります。
これはなぜなのか?と帰国後に悩んだ挙句、一つの結論に至りました。
今回はその「結論」を軸にしながら、ある程度の英語の基礎が出来ている人が「上手く英会話を話せるようになる」具体的な4つの方法を紹介していこうと思います。
コンテンツ
【大前提】英会話は反射神経が命だった
これが私の感じた結論、それは「英会話は反射神経に尽きる」ということ。
会話は苦手な人の特徴は「話す時に考え込んでしまうから」というところにあります。
それを改善するには「英語の反射神経」を鍛えることが重要だと思うからです。
考え込んでしまう原因の一つとして「正しい英語を話そうとするから」にあるのは確かでしょう。
「正しい文法に則った英語」「正しい使い方をした英単語や英熟語」に縛られてしまい、その場その場でフレキシブルに言葉が出てこなくなるのです。
これは「学校の英語」や「資格の英語」に慣れた人ほど陥りがちな罠・・・
正しい英語を使おうと動きを止めてしまっていると、すでに周りは次の話になってしまい「自分の言いたいことを言えなかった」と自己嫌悪に陥ってしまうパターンです。
私が海外に行ったときもその連続でした。
何度、悔しい想いをしたことか。
悔しいどころはなく、バカにされたり、無視されたりしたこともありました。
逆に私よりも英語がめちゃくちゃなアフリカ系の移民の人が、ものすごい分かりにくい英語でも堂々と現地(デンマークでした)の人と渡り合っているのを横で見て「これか・・」と納得したこともありました。
ただ当時の私にはまだそこまでの確信はなく、依然として「正しい英語」を話すことに神経を注いでいたのです。
そして帰国後。
この「英会話の負の連鎖」を断ち切るには「パッ」と英語のフレーズや単語が出てくるように「反射神経を鍛える」必要があるのだ!とようやく悟ったのです。
そしてその方法を少しづつ自分で試し、編み出していったのでした。
その結果、数年後には英語ネイティブの人を前にしても、普通に言葉がスッと出てくるようになるまでに変化しました。
まだまだベラベラではないですが、それでも自然な英語フレーズが口を出てくるまでに上達したのです。
人間やればできる。
そう確信した瞬間でした(もちろん今も鋭意ブラッシュアップ中です)
今回は私が実践した方法を次のターンから紹介していこうと思います。
どれも地道な方法ですし、目新しい内容も含まれていません。
ただ継続することで、気が付かないうちに英語のアウトプット能力は向上し続けます。
遠回りなようで、実はそれが一番コスパの良い方法だと私は実感しています。
英会話はスポーツと同じ。
地道なトレでしか「英会話」筋肉も技術もアップできないのだと思います。
ではいきましょう!
【その1】生の英語を浴びるように聞く(読む)
文法や単語をいくらマスターしていても、それが実際にどこでどう使われているのかを体感できないことが、学校英語や資格英語が得意だけど英会話が苦手な人に共通している「悩み」だと思います。
いわばイメージの不足。
なので、まずは今まで自分が学んできた語彙や文法が実際の英会話でどう使われているかを「耳や肌で感じるため」に「生の英語」を浴びることが大切だと思います。
英語リスニングというやつですね。
素材は何でも構いません。
英語ニュースや海外ドラマ・映画で触れるのはもちろん、ゲーム上のチャットのやり取りでも良いですし、街やカフェで話している外国人の会話を盗み聞きするのも良いです(ただし怪しまれないように)
これを繰り返すことで「生の英語」の感覚が身についていきます。
すると今まで自分が学んできた英語の文法や単語・熟語が、どういう場面で使われて、どういう風に表現されているのかが徐々に分かってくるはずです。
これが英会話の反射神経を鍛える重要な第一歩です。
以下の記事に初心者向きのリスニング素材を紹介していますので、よければご覧ください。
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【中学英語でOK】日常英会話の勉強法とおすすめ教材を紹介
続きを見る
【その2】思ったことを英語でつぶやく
シンプルで陳腐な方法ですが、実はこれが一番です。
英語の反射神経というのは、言い返れば「口の筋肉」を英語に慣らすこと。
なので、
思ったことをとにかく「英語で呟く」こと。
考えたことを「英語で話してみる」こと。
ひらめいたことを「英語で自分にプレゼンしてみる」こと。
をやっていくと良いと思います。
これまで培ってきた「生の英語」を織り交ぜて、とにかく英語を口に出して「何かを表現する」練習を繰り返すことです。
いわばスポーツでいうところの「素振り」「ドリブルの反復練習」「シュートの強化練習」になりますね。
これが「英語の反射神経」を鍛える実践力になりますよ。
以下の記事では音読の方法を順序だててまとめていますので、よければ参考にしてください。
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徹底的な音読練習で英会話の筋肉を鍛えよう!
続きを見る
【その3】得意なフレーズや言い回しを作る
少しずつ体得しつつある「生の英語」の中から、自分の感覚にぴったり合った「フレーズ」「言い回し」を丸まま覚えて繰り返し覚え、使っていきます。
SNSだったり、映画やドラマ、実際に外国人の会話の流れで「そのフレーズいいな」と感じたものを自分の「もの」にする流れです。
たとえば自分なら「It's gonna be~(いずれ~になる)」「I just think~(私はただこう思ってる)」「Awesome!(すごい!)な感じです。(ほかにも山ほどあります)
つまり「自分の英会話の得意技」を作っていくのです。
これは日本語でも無意識のうちに行っていることなんですよね。
たとえば、誰かの言い回しを「いいな」と思って使ったりしますよね?
世間で流行ってる流行語を普段の会話で使ったりしますよね?
言葉は「借語」といわれるくらい、他者の表現を真似ることで上達したり、自分なりの表現方法を確立していく「言葉の技術」です。
それは日本語でも英語でも同じことなんでです。
「生の英語」からお気に入りの英語を抜き出して、自分の「言い回し語録」に加えていく。
この作業を繰り返すことが「パッと英語が出てくる反射神経の基礎」になるわけです。
以下の2つの記事に「英語を丸暗記」する心構えと具体的な方法をそれぞれまとめています。
英語のアウトプットの参考にしてださい。
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【英会話】語学はスポーツと同じ!基本は丸暗記でOK!
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英会話は細切れにして話そう!上手く伝えるためのコツを紹介
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【その4】外国人と英語で話す
これも陳腐で使い古された英会話の練習法ですが、それだけに最も王道です。
生の英語に触れて、一人つぶやき英語で「口の筋肉」を慣らし、自分の得意なフレーズを作った後、今度は誰かと英語を話すことで「コミュ二ケーション筋肉」を鍛えます。
自分の思いを誰かに伝えるというのは、案外難しいもので、日本語でも困難を生じることがあります。
ましてや外国語なのですから、間違えることは通常業務範囲内ですね。
なのでバンバン話して「誰かに英語で自分の考えを表現する筋肉」を鍛えることが大事。
その際に日本人同士だと確実に「恥ずかしく」なります。
なので、外国の人とのみ話してください。
海外の人と一対一、もしくは自分一人vs外国人というシチュエーションのみです。
こうすることで「英語で話さないといけない切迫感」を身をもって体験できますし、つたない英語でも普通に通じることができる安ど感や、逆に「はあ?なにそれ?」的に笑われるパターンもあって「なにくそ!」となるので、これまた精神的にタフになれます。
実は海外では日本人が思っている以上に「英語を話せない」外国人が多くいて、しかも彼らは「満足に話せない英語」でバンバン普通にコミュニケーションをとっていきます。
冒頭で書いたデンマークで会ったアフリカ系の人の怒涛の英語はまさにそれで、横で聞いていて「俺の方が何倍もマシだな」と思って苦笑いしてしまったくらいですから(相手のデンマーク人の職員はブチ切れてました笑)
こういう感じで「外国人と英語で話す」というのが、英語の反射神経の向上にさらに磨きをかける最終的なプラクティスになるのです。
まとめ
以上の4つの方法が「ある程度、英語の基礎や知識があるけど、英会話で上手く話せない」人向けの改善法になります。
順番形式で並べていますが、順不同になっても全然構いません。
むしろ、誰かと話すことで「生きた英語のフレーズ」を学んで、それを自分の英会話表現に加えていくという流れもあると思うので、そのへんはフレキシブルに行っていくと良いと思いますね。
かくいう私もまだまだ未熟な英会話学習者なので、誰かに教えるほどはマスターできているわけではないのですが、ある程度のレベルまでは自分の思うことを「パッ」と口に出せるようにはなってきたので、今回の記事を自分なりの経験からアップしてみました。
英語をガンガン聴いて・覚えて・口にして「英語の反射神経」を鍛えて、身につけた英語知識を「使える刀」に仕立て上げていきましょう!