マーヴェル・コミック原作の実写映画化です。
マーヴェルとはアメリカン・コミックの歴史ある会社で、多くの作品が実写化されていますね。(ブレイド、ハワード・ザ・ダック、Xメン、ハルク、アイアンマン、キャプテン・アメリカ、スパイダーマンなどなど)
この作品もその一つ。
映画の中でヒーローものっぽい映画のキャラが出てきてましたが、これもマーヴェルコミックの一つだったのか・・・
ちなみに観に行った日は映画の日だったので、何かいい映画はないかと探していたところ、この作品が目に留まりました。
ちょっと子供むけっぽい雰囲気はしたのですが、レビューを見ると案外高評価だったので、これに決め。
結果は・・・・
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家族愛がメインテーマか?
やはり基本的にはファミリー向けの作品かと。
もともとコミックのヒーローキャラクターでもあるし、映画の基本設定が”家族愛”にまつわるものだったので、まあそういう感じになるのでしょう。(そもそもマーヴェル自体が2009年にディズニーに買収されているので)
それでも小さくなった体で世界を救うという設定は、大人になった今でも何か心をくすぐられるもの。
だからこそ多くの人が高評価を与えているのでしょう。
映画のストーリーはしごく簡単です。
人の細胞を小さくする研究を成功させた博士が、自らの研究成果を軍事目的に利用されようとした事に気付き、街のしがない泥棒にミニスーツを着せて、その野望を阻止しようとする。
この博士役をこなすのがマイケル・ダグラスです。
かつてウォールストリートや氷の微笑で世界をあっといわせ色男俳優も、いまやすっかり白髪のおじいさんと化しております。
しかも正義の役というから、なんだか違和感があるような、ないような(笑)
個人的には前述作の欲望に身を任せる役柄のイメージが強いですからねえ。
それでもやはり存在感は十分で、今作ではあまり有名でない出演俳優が多い中で、この人の持つ雰囲気が映画をメジャー作品に仕立て上げている感はあります。
そんなダグラス演じるピム博士は、体を小さくするスーツを開発しただけでなく、それを使って様々な紛争に参加して世界を破滅から救う任務についていたのでした。
しかし任務を長く続ける中で生じる人体への悪影響や、それを利用してテロや戦争に利用しようとする試みに反対し、政府や軍事産業の執拗な誘いを断り続けます。
それを不服とした部下の一人が博士を会社から追い出し、研究開発をさらに進めていくのでした。
引退した博士が一計を案じたのが、民間人である男性にスーツを着せて、元部下の危険な計画を頓挫させようとするもの。
その白羽の矢が立ったのが、スコットです。
スコットは元泥棒。
離婚した妻との間に娘が一人いるのですが、刑務所から出てきたばかりのスコットは、更生しない限り娘に会わせないという元妻の訴えを受けて、再就職を試みます。
しかし元犯罪者を受け入れる働き口はなく、悶々として過ごしていたところに、博士の誘いがあったのでした。
彼は仲間の元犯罪者とともに、博士の作戦に参加。
娘のため、世界のために、ミニミニスーツを着て悪と戦うのです!
意外な人物がキャスティングに・・・
実は博士にも家庭の問題があって、そこもストーリーの軸の一つとなっています。
かつてスーツを着て世界を救う作戦に身を投じていたとき、彼の妻も共に戦っていたのでした。
しかし作戦の途中で彼の妻はあることが原因で、姿を消してしまいます。
そのことも原因となり、博士はスーツを使った軍事作戦に反対していくのです。
そんな博士と妻の間には娘が一人いて、博士は妻が姿を消した本当の理由を娘にずっと言えずにいました。
母親が死んだと思い込んでいた娘は、博士である父が自分の研究のために死なせてしまったと思い込んで、ずっと父を憎んでいたのです。
成長した娘は父である博士に復讐するために、自分も研究の道に入り、博士の興した会社の役員として、片腕だった博士の部下と共に父を追い出すことになったのでした。
しかし相棒となった博士の元部下が、スーツの開発をさらに進めてそれをテロ組織に転売しようとしていることに気付くと、父と一旦和解して、それを阻止しようと協力することに。
その過程で関係を持つことになった元泥棒のスコットとウッフン・・・・
とまではいきませんが(笑)、最後にはちょっとそういうところも匂わせているので、ディズニーができるギリギリ大人の描写といったところですかね。
この娘役の女優さん(エヴァンジェリン・リリー)、どこかで見たことあるなーと上映中ずっと思っていたのですが、今日この記事を書くために調べていたら判明。
ホビットに出てくるタウリエル役の人だったんですね!
意志の強そうな目と口元が特徴的で、心に残る顔だちの人。
前作「ホビット/決戦のゆくえ」と同様に、この映画「アントマン」でもフィジカルの強さを売りにしたアクションを見せてくれます。
『ホビット/決戦のゆくえ』でエルフ王スランドゥイルの苦悩を知る!!
そして悪役の博士。
ピム博士の愛弟子で、後に反逆して博士を会社から追い出して乗っ取った悪役クロスは、本当の悪というよりも、研究者として認められなかった劣等感と研究者として成果を世に知らしめたいという野望が屈折した形で発揮された、どちらかというと「心の弱い」ダークヒーローという感じで描かれています。
見た目はどう見てもスタートレックのスポック船長の若かりし頃というか、トランスポーターのジェイソン・ステイサムを理系にしたようなスキンヘッドが特徴的。
コリー・ストールという人で、残念ながらあまり知らない俳優さんですね。
普段はにやけ顔だけど、何かあったら豹変して人を攻撃する心の弱いキャラクターという感じで、こういう人、ときどきいます。職場にも、行きつけのお店にも(笑)
主人公アントマンとしての活躍は、映画を見る前に想像していたものとほぼ同じだったんですが、正直言うと、もう少しミニサイズになったときの驚きのシーンを増やしてほしかった。
主人公のスコットはすぐに慣れてヒーローらしく戦いに挑んでいくのですが、個人的にはあくまでグダグダの普通のおっさんのままで敵地に潜入して、仲間の協力のもとにグダグダに敵を追い詰めていく感じを求めていましたので。ヒーローものよりも、普通感、巻き込まれ感がもっと欲しかった。
アクションものでいえば、シュワルズネッガーとかスタローンよりも、ダイ・ハードのブルース・ウィルス的な。
でもアリを乗りこなす設定は面白かったですね。
自分が小さくなったら、アリは嫌だけど、カブトムシとかクワガタの背に乗って軍団を率いてみたい(笑)
ちょっと言いたいことがあるぞ!(最後に)
全体的に映画はハリウッドの大型アクションムービーというよりも、ホームドラマ的な印象を受けました。
たぶんそれは吹き替えで鑑賞したのが大きな原因だと思いますが(テレビの洋画を見てるような感覚)、もっというと、スコットの仲間があまりにもホームドラマ的なキャラだったのもが、原因の一つだと思います。
ヒスパニックあんちゃんの”おとぼけぶり”は、まだ許せます。
車の運転を担当する黒人のあんちゃんの”とっぽい”雰囲気も、まあまあ想定内。
だけどね!!
コンピュータ担当のあんちゃんの”チープ感あふれる雰囲気”がハンパなさすぎて、彼が出ているシーンだけ映画全体のレベルがC級以下に下がる下がる!!
言葉でいうのは難しいのですが、なんというのでしょうか、このひとの持つC級な雰囲気がメジャー映画向けでないというか、大画面にはまるで向いてない顔だちといいましょうか(笑)
とにかく彼が出ているシーンはすべて安っぽいアメリカのコメディドラマにしか私の目には映らなかったのが残念っす。
もしこのハッキング担当の泥棒役の俳優が、あのジェフ・ゴールドブラムあたりなら(ちょっと年とってますが)、画面も引き締まるし、多少とぼけた顔してもそれはそれで味のあるキャラとして私の中でも全然受け入れることができるんですが!
個人的には、このハッカー役の配役の部分だけが、映画に対して非常な不満を抱いた箇所であるということは強く表明したいと思います。
配役って非常に大事なんですね。
次回作のお仲間は、ぜひジェフで(笑)
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