2022年1月開始したNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を毎週見ています。
大河ドラマは2008年の「篤姫」以来ずっと見ているのですが、今回のドラマはその中でも特に魅せられますね。
今回はそんな大河の主役を演じる小栗旬さんについて感じたこと、彼がかつて出演していたペプシのコマーシャルを重ね合わせていることなどのつれづれを語っていきたいと思います。
コンテンツ
なぜ小栗旬の北条泰時に引き込まれるのか?
/#北条義時(ほうじょう・よしとき)#小栗旬
\
田舎の平凡な武家の次男坊だったが、姉・政子が源頼朝の妻となり状況が一変。頼朝の右腕として、一癖も二癖もある坂東武者たちの間を奔走する。#鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/Hnkq5p2qvv— 2022年 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」 (@nhk_kamakura13) December 6, 2021
理由はいくつもあります。
・三谷幸喜の脚本⇒コメディー風で面白い
・頼朝役の大泉洋が思った以上に良い演技をしている
・北条泰時を演じる小栗旬が役にハマっている
・泰時の親友の三浦義村を演じる山本耕史の演技が上手い
・北条のお父さん役(時政)の坂東彌十郎がいい味を出している
・女性陣の配役が華やかで面白くて楽しい
中でもやっぱり魅力の中心は主人公の北条泰時でしょう。
野望をもたない静かな青年が頼朝の側近になったことで権力を得て、少しずつ政治家としての凄みと冷酷さを身に着けていく・・
歴史的にも北条泰時は頼朝亡き後の鎌倉幕府を引っ張っていき、存亡の危機を乗り越えながら、100年以上続く政権の基礎を作った偉大なる人物。
その生涯はまさに波乱万丈ともいうべきですが、それを演じるのが小栗旬という若い俳優なんです。
若いといっても40近い中年世代なので立派な中堅俳優ですが、大河に出ている俳優陣の中でも比較的に若いという認識で私は見ています。
彼が演じている今の泰時はまだ青年期を少し抜け出た年齢で、徐々に政治家としての凄みを身に着けていく段階です(2022年5月の段階)
そしてそれが違和感なく見れているのはなぜだろう?と思っていたのですが、それはたぶん彼の見た目が若々しくて優し気なのが大きいのかなと思ったりしていました。
しかし昨日のNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」を見て、その謎が少しだけ解明したように感じました。
スタッフが長期間にわたって対象となる有名人に密着取材して、その素顔に迫るという趣旨の番組なのですが、昨日(2022年5月3日)は小栗旬の特集が組まれていました。
「知られざる小栗旬の素顔に迫る 72分スペシャル」NHKプロフェッショナル仕事の流儀/番組公式サイト
もちろん密着を受ける背景には彼が大河ドラマの主演を演じているからです。
普段は見ることのない俳優の素顔や撮影の裏側が垣間見れて興味深かったのですが、とくに印象深かったのが、小栗旬という人物が想像以上にシリアスで俳優という仕事に本気で取り組んでいることです。
職業なので当たり前なのでしょうが、ユーモラスでお洒落な配役が多い印象があったので、もっと気楽に演じているのだと勝手に思っていたのです。
しかし撮影中の様子や演技について悩んでいるところ、休憩中の会話、撮影スタッフとのやりとりを見ているうちに感じたのが「ああ、この人は思った以上に俳優という仕事が好きだし、人生をかけているんだな」ということ。
スタッフからの質問の答えに「俳優という仕事はウソを演じることで成り立っている商売。でもそのウソを演じることで誰かの役に立っているなら、それが少しでもその人の人生を潤すことができるのなら、それ以上に幸せなことはない」と語っていて、それを聞いた時に素直に「真っすぐな人だなあ」と感心したのです。
真摯に演技に向き合い、演じる人物に少しでも寄せていけるように自分の中の”何か”を寄せていく。
そのプロセスの一部を画面を通じてみていて「真っすぐな人」に加えて「繊細な人」とも感じました。
それでいて子役の頃から苦労してきた経験もあり「腹が据わっているな」とも。
つまり小栗旬という人物に、見た目のソフトで優し気で気さくなお兄さんという以上の「本気度の非常に高い人」「職人肌」という印象を強烈に受けたのです。
そしてそれが彼がドラマで演じている北条泰時に感じる「武士としての本気度」に通じ、「鎌倉殿の13人」という大河ドラマに引き込まれている理由なのかなと確信したのでした。
大河ドラマの小栗旬を見てペプシのCM「桃太郎」を思い出した
そんな小栗旬を見ていてすぐに思い出したのが、2014年頃にテレビのコマーシャルで流れていた「桃太郎」シリーズです。
ペプシコーラのCMなのですが、物語仕立てになっていて、一定期間で次の話に移っていくという流れでした。
その題材が日本昔話でも有名な「桃太郎」。
それを映画風にアレンジしていて、主演の桃太郎を小栗旬が演じていたのです。
-
-
【ザ・ヘヴィー】ペプシNEXのCMでグルーヴィーに鳴り響く!
続きを見る
あくまで短編のコマーシャルなのでセリフはなく、配役の鬼や犬、キジ、サルがアーティスティック風のビジュアルになっていて、主演の桃太郎もハリウッドに出てくる「さすらいのヒーロー風」になっていたことで「おおお!」とすごく目を引きました。
一回ごとのストーリーの最後にペプシコーラの商品イメージと合わせた「伝えたいメッセージ」が添えられて、それがまた強く心に残る内容になっていて、当時はかなり注目を浴びたと思います。
このときの小栗旬のスタイルはマッドマックス風の戦士の風体で、昔話の桃太郎とは全然違うイメージでしたが、その表情や出で立ち、そしてCMの演出に「大切な何かのために身を捧げる崇高さ」のようなものも感じることができて「カッコイイな~」と感動しました。
それまでの小栗旬という俳優には「戦う人」のイメージが全然なくて、むしろ「現代風の気さくな兄ちゃん」という平和な印象しかなかったので、このCMでそれまでとは全く違った側面を見ることができて、すごく新鮮に感じたのです。
それから10年近く経って大河ドラマで再び「戦う人」を演じることになり、その演技が回を増すごとにシリアスに重みを増していっているということ。
その背景の一端が「プロフェッショナル」という番組で垣間見ることができたこと、それによって小栗旬という人物の複雑さを少しだけでも知ることができたこと。
そんな流れの最初にあったのが、ペプシのコマーシャルだったということ。
このCMは一応ストーリーの最後を迎えていますが、ぜひまた彼を主演に据えた新しい展開を見せてほしいなと思いますね。
むしろこの作品をそのまま映画化しても良いのではないかと思うくらい。
映像が近未来的ですし、アクションも大河ドラマの薫陶を受けた小栗旬さんなら、かなり良いものができるんじゃないですか?
日本ブームが消えないうちにぜひ映画化して欲しいですね。
「桃太郎」コマーシャルに使われた楽曲も良かった
そんなペプシのストーリーCMは映像もさることながら、そこで使われた挿入歌も相当に良かったです。
イギリスのロックバンド「ザ・ヘヴィー」が演奏していて、このCMで日本でもブレイクしました。
このブログでも取り上げたことがあって、そのときは歌詞の内容を自分で勝手に和訳しています。
-
-
【ザ・へヴィー】「セイム・オールド」の歌詞を和訳してみた!
続きを見る
ボーカルの重厚でソウルフルな声がすごく映像にハマっていましたし、少しゆったりとしたヘビーロックのリズムもCMで出てきていた鬼の緩慢な動きにマッチしていて、それがまたいい感じで煽りになっていましたっけ。
バンドの他の曲もすごく良くて、このCMを機にいくつか聞いてハマっていましたね。
今でも活動を続けている本物志向のバンドなので、未聴の人はぜひとも聞いてほしいですね!
まとめ
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で北条泰時を演じる小栗旬さんにまつわる「あれこれ」な情報や思いを語らせてもらいました。
昔見た「キサラギ」という映画で「上手い俳優さんだな」と記憶に残って以来、「若くてイケメンなのに本格派志向な人」という印象をずっと持ち続けていました。
それが今回の大河ドラマで再燃焼し、さらにその撮影背景を密着取材した番組を見たことで、彼の俳優としてのより深いところの一端を垣間見ることができたと思います。
ペプシのCMでの彼の姿は小栗旬という俳優さんが「アクション俳優」になる可能性を提示したと思いますし、今回の大河ドラマでそこにさらに「サムライ」のイメージを加えることで、俳優としてのキャリアに何らかの重みを加えたのではないかな?と個人的に勝手に思っています。
加えてアメリカに家族と一緒に住まわれているということは、ハリウッドでの活動も視野に入れてのことかもしれません。
そうなれば「サムライ」を演じれる日本人俳優ということで、2003年に「ラストサムライ」でブレイクした渡辺謙さんや真田広之さんのように「世界進出」も夢でないかもしれませんね。
小栗旬という俳優にこれからも注目ですね!
-
-
【ラストサムライ感想】トム・クルーズの最後の言葉に深く感動した!
続きを見る