2022年9月8日、在位70年になるエリザベス女王が崩御されました。
御年96才。
決して早すぎる年齢ではありませんが、先日に新しくイギリス首相に就任したリズ・トラス氏をバルモラル城で任命したばかりということで「急だな」という印象を受けています。
英国民の多くも哀悼の意を示していますし、バッキンガム宮殿の前には弔意のために訪れた人々で一杯になっているニュース映像が流れていて、女王が如何に多くの人々に敬愛されていたかを知ることができました。
洋楽と映画を取り上げている当ブログとしても、イギリス文化には深いリスペクトを持っていますし、英国カルチャーの母でもある女王の崩御には少なからず衝撃を受けています。
今回はそんな女王に捧げるという意味で、英国ミュージシャンからの追悼と、女王陛下のスパイ「ジェームズ・ボンド」を演じたダニエル・クレイグ氏との思い出を紹介していきます。
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女王陛下への追悼文(ミュージシャン)
【ポール・マッカートニー】
エリザベス二世に神のご加護を
ご冥福を祈りします
国王万歳
【ミック・ジャガー】(ローリング・ストーンズ)
僕の人生には女王陛下は常にそこにいた。
子供の頃にテレビで女王の結婚式のハイライトを見たのを覚えている。
美しいお嬢さんから、国民に愛されるおばあちゃんになられていたことも・・
ロイヤルファミリーに深いお悔やみを申し上げます。
【エルトン・ジョン】
国中の人々同様、エリザベス女王陛下の訃報を知り、とても悲しく思っている。
彼女は鼓舞する存在で、素晴らしい時代も暗い時代も、品格と良識、真に思いやりのある温かさを持ちこの国を導いてきた。
エリザベス女王は、子供のときから今に至るまで僕の人生で大きな部分を占めていた。
とても寂しい。
【オジー・オズボーン】
偉大なる女王の逝去を祖国とともに悼む。
エリザベス女王のいないイギリスを考えると辛くなるよ。
【ジョー・エリオット】(デフ・レパード)
この素晴らしい女性と君主を表現する言葉があるとすれば、それは「威厳」しかない。
俺たちは二度とこのような人を見ることはないだろう。
彼女は時代を超えて、潔く、国への奉仕を続けてきた。
それはどこの誰よりも比類がないものだ。
陛下、生涯に渡る素晴らしい思い出とリーダーシップをありがとう。
【ビリー・アイドル】
今日、女王が亡くなったことで、母のことを思い出したよ。
2年前に亡くなった母は、同じ時代に生まれ、クールで威厳と優雅さをもって人生を送ったんだ・・
【サイモン・ル・ボン】(デュラン・デュラン)
歴史上、最も偉大な君主だった。
愛しい人よ。
どうか神のご加護を。
ボンド俳優ダニエル・クレイグ氏とエリザベス女王の思い出
ジェームス・ボンドといえば「女王陛下のスパイ」として有名です。
ショーン・コネリー以来、歴代ボンド俳優の全てがエリザベス女王のもとでボンドを演じてきました。
その中でも最も女王と近かった俳優がダニエル・クレイグ氏です。
2006年の「カジノ・ロワイヤル」から2021年の「ノー・タイム・トゥ・ダイ」まで十数年間、ボンドを演じ続けてきたクレイグ氏はまさにエリザベス女王とオリンピックという場で「任務」を共にしたのですから!
それは2012年に行われたロンドン・オリンピックの開会式のこと。
女王とともに空中からオリンピック会場に降り立つ任務を仰せつかったボンドは、早朝早くから女王の執務室を訪れます。
手紙を読むことに集中している女王の横でたっぷり待たされたボンド。
軽く咳払いすると、ようやく女王は気づき、ボンドに振り向くのでした。
「陛下」
そう答えたボンドに女王は一言「あら、ミスターボンド」とだけ答えて立ち上がります。
そう。
女王は分かっていたのです。ボンドが彼女を待っているということを・・・
ヘリに乗り込み、会場上空で女王を送り出した後にボンドも飛び降ります。
そして式は華々しく開催の時を告げるのです。
いや~この演出は心震えましたね~
あのボンド映画独特のテーマソングとともに、女王陛下とそのスパイがリアルに歩を並べてオリンピック会場に向かうのですからね。
あのときのクレイグはまさにボンド役として絶頂期にあって、顔の張りも素晴らしいものがあります。
歴代ボンドの中でも唯一、女王と任務を共にした俳優としてこれからも歴史に名を残し続けるのでしょうね。
そんなダニエル・クレイグ氏も女王陛下の崩御に追悼の言葉を伝えています。
私も多くの人と同じように、今日のニュースに深い悲しみを覚えました。私の思いは、王室のご家族、彼女が愛した人々、そして彼女を愛したすべての人々と共にあります。彼女は比類なき遺産を残し、深く惜しまれることでしょう。
British cultural giants join tributes to 'inspirational' Queen Elizabeth II
「ノータイム・トゥ・ダイ」を最後にクレイグ氏はボンド役を引退しましたが、きっと彼のキャリアの中でも女王との共演はハイライトになっているのではないでしょうか。
そしてボンドは新しくなり、仕える対象も国王になるということ・・・
時代は一つの終焉を迎えたということですね。
まとめ
エリザベス女王陛下の崩御、それに対しての英国ミュージシャンからの追悼の言葉、そして最後にボンド役のダニエル・クレイグ氏との共演の思い出を語らせてもらいました。
同じ時代に時を過ごしたものとして、今回の崩御は哀しくもありますが、同時に次の時代への新たな展望という感覚も感じています。
ただ今は追悼の想いを。
イギリス文化に思いをはせる者より、深い哀悼の意を。