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スターウォーズ

スターウォーズから学んだこと、気づかされたこと

2019年12月20日

ついに公開されたスターウォーズ最終作「スカイウォーカーの夜明け」。

40数年に渡って繰り広げられてきたスペースサーガもついにその幕を閉じる時が来たのです。

そんな長きに渡って世界中の人たちを魅了し続けてきた伝説のシリーズ作を見てきて、私が個人的に学んだこと、気づかされたことを今回まとめていきたいと思います。

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1・幼いころのトラウマは一生残るということ

アナキン・スカイウォーカーがダースベイダーになってしまったことは様々な要因がありますが、子供の頃の環境が最も強く影響したのは間違いないでしょう。

アナキンは母親と二人暮らしで奴隷生活を続けていました。

アナキンの出生はミディクロリアンの意思によって母親が身ごもったという設定なので、父親は存在しません。

なので子供の頃の二人きりの生活でアナキンの母親への愛情は深いものだったと想像できます。

クワイ・ガンジンに見いだされたことで、アナキンはジェダイへの道を進むことになるのですが、母親の愛情が必要な子供時代に切り離された生活を送るというのは、彼の心の中に「愛する者との別離」への恐怖を育ませていたに違いありません。

そして不幸にもサンドピープルの襲撃で母親を失うことで、彼の愛する者への喪失感への恐怖は決定的なものになるのです。

それが後のアミダラ女王との許されぬ愛、彼女を失うことへの恐怖を利用されて、パルパティーンに悪の道へ誘われてしまったということにつながります。(ダースベイダーになる)

人一倍、愛情の念が強かったアナキンだからこそ、その反動も凄まじいものだったのでしょう。

同じことは今の世の中にもたくさん例があります。

いかに子供の頃の家庭環境が大切かということ。

それをアナキンは自らの人生をもって、映画の中で教えてくれているのです。

2・人それぞれに正義はあるということ

スターウォーズ世界では基本的に「帝国」「反乱軍」の2つの政治勢力の争いがベースになって物語が進行していきます。

4~6の旧シリーズはもちろん、起点となる1~3も「共和国」「反乱軍」という形で2大勢力の争いの中で「帝国」が誕生します。

最新シリーズでは「ファーストオーダー」という形で新たな「帝国」が誕生し、これを倒すべく「反乱軍」が結成されて、またまた2大勢力によるバトルに発展しているのです。

いわば2つの極の争い。

これはキリスト教世界の「善と悪」の価値観をベースにした設定が大きく関係していると思うのですが、それぞれのキャラクターの中には自分が属している勢力の目指す方向に疑問を呈したり、目指すところは同じでも、自分なりの考えで正義を成すという価値観がたびたび出現しています。

その代表格なのがアナキン・スカイウォーカー。

もともとは「自分の妻が死ぬのが嫌だから、ダークサイドのパワーでそれを食い止めたい」という完全にプライベートな理由で帝国の樹立に関わった経緯があるのですが、そんな彼でも自分なりに「争いの続く世界を収めたい」という願いがありました。

その思いはエピソード2でパドメを護衛中に(ほぼデート状態でしたが)アナキンが彼女に明かした構想から伺えます。

ほかには新シリーズでファーストオーダーから逃げ出したフィンも、自分の部隊の行うことに疑問を呈して脱走して反乱軍に身を投じます。

二人はもともといた立場から翻った身なので、より「正義を行うには手段は問わない」的な価値観が明確に出ていますが、ほかのメインキャラクターたちは「帝国」「反乱軍」「共和国」それぞれの価値観をベースにして、自分たちを「正義」だとして戦いを続けていくのです。

そしてその「正義」は時の流れによって変化していく。

共和国が滅びたのも、長きに渡った統治体制に無理が生じてきたことがもともとの原因ですし、ジェダイ評議会も同じく長い組織の間に生じた矛盾や腐敗が滅びにつながった。

そのきっかけを作ったのはシス暗黒卿ですが、彼とて共和国やジェダイに不満を持つ勢力の支持なしには成功し得なかったです。

世の中には「永遠の価値観」はない。

そのことをスターウォーズは教えてくれています。

3.「絶対悪」は存在するということ

世の中には「みんなそんなに悪い人じゃないよ」「ああ見えて、あの人、実はいい人なんだよ」といわれる人間がいます。

一見、悪かったり、質が悪そうに見える人間でも、直に接すると意外にいい人だったり、話し合うと分かりあえる人だったりするパターンはよくありますよね。

反対に「こいつは悪いな」「絶対に更生しないだろうな」「生まれつきのワル」みたいな人も一定数存在するのも確かです。

そんな世の中の悪いやつを煮しめたような存在が「シスの暗黒卿」。

銀河の古代から続くシス教団の長である暗黒卿は、その強大なダークサイドのパワーを使って、銀河世界に影響力をもたらそうと画策し、それを阻止しようとするジェダイと長きに渡る戦いを続けてきました。

いってみれば狂信者教団の教祖的な存在です。

自分の考えや価値観が絶対だと信じているので、それに従わないものは暗黒パワーで滅ぼしてしまうのじゃ!というのが、シス暗黒卿の中でも最凶レベルのパルパティーン。

彼は歴代のシス暗黒卿の中でも特に悪知恵が働くので、普通の謙虚な共和国議員を装って、徐々に共和奥の内部から侵食していく「のっとり方式」を画策しました(今の世界でもありそうです)

そして最後にアナキンを寝返らせて、自らの野望成就に最も邪魔だったジェダイを滅ぼすことに成功。

このパルパティーンはきっすいの「悪」なので反省なんかしません。

アナキンのように心のどこかに正しい思いが残っていて、それがために最後の最後で光の世界に戻るなんてことは金輪際あり得ないのが「リアルサイコパス」のシス暗黒卿たるゆえなのです。

こうした存在は生かしておくと必ず復活してまた悪さを仕出かしますから、ダースベイダー時代のアナキンも炉に放り投げるだけでなく、きっちりライトセーバーで倒しておくべきでした。

実際に最終作ではドドンと姿を露出させて、主人公を食うほどの存在感を示しています。

真の悪党は生命力も半端ないということで、できるだけ実生活でこういう人とは関わらないように心がけたいものです。

4・弟子を育てるのは大変だということ

オビワンとアナキンの関係のことです。

まだ修行半ばだった若きオビワンに、戦いで倒れたクワイ・ガン・ジンが新たな弟子アナキンの教育を託したことから無理は生じていました。

戦いの技術はクワイの敵を見事に倒したことでジェダイマスター並みであることが証明されましたが、問題はコーチングの手法です。

おそらくオビワンは自分はまだまだ師匠から学ぶことがたくさんあるので、人を教えるなんて無理だと感じていたのではないでしょうか?

ゆえに人を育てるためのコーチング理論や方法に長けてないのは当然です。

弟子をとるための準備がまったくできていないのですから。

そこにもって、心の闇を抱えた繊細な天才少年の教育を託されたのだから、これは大変です。

以前にブログ記事でも書きましたが、クワイのような紆余曲折を得て人間的にも酸いも甘いもかみ分けた人だったら、アナキンの複雑な胸中や想いを理解しながら、ジェダイの教育を進めることは可能だったでしょう。

>>【スターウォーズ エピソード3感想】シリーズ最高傑作!ダースベイダーの誕生に心が震えた!

しかしオビワンはいわゆる優等生で、子供の頃からクワイについて修行を重ねてきたごくノーマルなジェダイ見習いです。(その過程でクワイに自分を認めさせるための無茶をしたこともありますが)

しかも性格が天真爛漫で楽天家。

これは劣等感や愛情の不足を常に抱えているアナキンを教え導くのには、相当な苦労が予想できます。

案の定、オビワンは自分の価値観でアナキンを育て上げ、アナキンも理性でそれを受け入れながらも、どこかで本当の自分を見てくれない師匠に不満を持つにいたり、最後には「下剋上じゃーっ!」と師匠とバトルするにいたった。

これは完全にオビワンの失敗ですね。

というか、クワイの失敗でもあるでしょう。

アナキンの教育はもっとほかの人生経験豊かなジェダイマスターに託すべきでした(ダース・モールに倒されたその場ではオビワンに頼むしかなかったのでしょうが)

だからもしその場にいられたなら、オビワンには「エディ・ジョーンズのマインドセット本を一冊読みなさい!」と一言アドバイスしたい(私はかなり啓示を受けました)

人を教え導くということは、それだけ大変なことで、一歩誤れば周りの人を巻き込んでえらいことになるということを、スターウォーズで教えてもらいました。

5・思い立ったらすぐに行動に出ること

これは反面教師です。

はっきりいいましょう。

ヨーダのことです。

エピソード1から3にかけて、常に「ダークサイドを感じる・・」とか「闇の勢力がどこかに・・」的なことをぶつぶつ言って、結局最悪の形を迎え入れてしまった責任は相当に大きいです。

なぜなら彼はジェダイの最高指導者だったから。

卓越したフォースの力で物事を見通せるならば、早めに対策を打っておけば未然に防げる案件はいっぱいありました。

アナキンをパダワンに認めたこと(最初はヨーダも認めてなかった)、パルパティーンの台頭を招いたことがその大きな2つです。

この2つは後の共和国の滅亡につながる直接的な原因のもとなのですから、その都度「暗黒のパワーがみえる・・」とかごちゃごちゃいってないで、さっさと思いのままに即断即決しとけばよかったのです。

結局、最後にはパルパティーンを逮捕するためにメイスが動く羽目になったのですから。

決断力と行動力がないリーダーがもたらす災禍。

それを私はヨーダから感じてなりません。

6・勝負の時は鬼になること

これはかなり限定的です。

ずばり、エピソード3でアナキンと戦ったオビワンのことです。

明らかにフォースのパワーではアナキンが上なのにも関わらず、ベテランの技術と経験でほぼ互角の戦いにもっていったオビワンの戦闘力は素晴らしいものがあります。

子供の頃から戦いを教え込んできたアドバンテージはあるでしょうが、このころのアナキンはダークサイドに入っていたので、通常のジェダイのパワーリミッターが切れている状態。

それと五分に戦って、最後には相手のスキをついて一瞬で決めるさまは、さすがはジェダイ有数の使い手だと感心しました。

感心できないのは最後です。

なぜとどめをさしてやらなかったのか?と。

四肢をもがれ、溶岩の炎で全身を焦がしつつあったアナキンは「お前が憎い!」と完全にダークサイドの塊になってオビワンを睨んでいました。

このような畜生道に堕ちてしまった弟子に最後の引導を渡してやるのが師匠の務めであるはず・・・

兄弟以上の存在であったからこそ、とどめを刺すのがつらかったのもあるでしょう。

このままいけば、溶岩の炎で死んでいくことも予想できたのでしょう。

しかしそれではあまりにもむごすぎるのでは?

炎の苦しみで悶える弟子をライトセーバーで安らかにしてやることが、師の最後の仕事だったのではないでしょうか。

勝負のときは鬼のようになれ。

余計な情けは後々に禍根を、ひいては相手に苦しみをもたらす。

オビワンの決断は、後の多くの悲劇を生んでしまうことになるのです。

7・親子の絆は切っても切り離せないということ

アナキンとルークのことです。

愛する女性パドメとの間にできたルークとレイアは、ジェダイ討滅と共和国崩壊の折に、それぞれオビワンと同志オーガナによって引き取られ、育てられます。

ルークはオビワンによって別の人に養育を託されるのですが、その後、オビワンと出会い、フォースの存在を知り、そして父アナキンのことを知って、親子の絆を取り戻すことになるのです。

最初はあくまで帝国の主導権を握るために利用しようとしたアナキンことダースベイダーでしたが、戦いを続けて精神的にも成長した息子ルークに心を動かされ、失っていた光の心を取り戻すのです。

最後は皇帝を倒したことで絶命しかけましたが、ルークの胸の中で素顔を見せて「お前の成長をみれて良かった」と目を閉じていく様は、はっきりいって感動しました。

その後、フォースだけの姿になってヨーダやオビワンと並んでルークの前に姿を現したときは、ダースベイダーではなく、かつてのジェダイ騎士だったアナキンの姿だったのも、見ていて最高に気持ちよかったですね。

>>【スターウォーズ エピソード6 感想】感動のエンディング!3人の霊体ジェダイマスターに涙した!

シリーズで最も感動したシーンの一つだと思います。

8・C-3POのような動きをする人間は実際にいるということ

全身を金色の輝かせて宇宙のあらゆる言語を使いこなす超エリートロボット。

それがC-3POです。

性能面だけいえばかなりの使い手なのですが、その実態はけっこうな「お間抜けさん」。

相棒のR2-D2が見た目以上にしっかりものなのに対して、C-3POは常におろおろしていて、最新エピソードでもレイア将軍に「あなたを見ていると、こっちまで不安になるわ」と言われるほど。

>>【スターウォーズ 最後のジェダイ 感想】ルークは最高!ローズとフィンは必要なし!

それだけに緊張するシーンの多いSW世界で一種の「癒しキャラ」的な立ち位置をもっています。

そんなC-3POの最大の特徴は、あの動き。

常にカクカクした動きで滑るように移動するモーションは、独特の印象を見ているものに与えます。

そして驚くことに、これと全く同じ動きをする人間に私はこれまでの人生で2度会っているのです。

どちらも職場ででしたが、もう本当にこの動きそのまま。

さすがに滑るようなことはありませんが、基本的なカクカク感があのままです。

一体どうやったら、そんなにカクカクできるの?いいたいくらいにロボット的な動きで、しかも一人は仕事がけっこうできる人たちだったから、なおさら違和感がハンパなかったです。

背は普通でしたが、手足のカクカクがとにかくC-3POレベルで驚異的ですらありました。

もう一人のカクカクした動きの同僚は180㎝くらいでスラっとした体形でしたが、お間抜けで仕事ができないタイプ。(C-3POはできますが)。

面白いのは、この同僚の指導役の先輩が背が小さめでずんぐりむっくりな体形で、先輩が同僚と一緒に歩いていると「C-3POとR2-D2」そのままだったこと。

その姿を見て「今からタトゥイーンに行くのかな?」と秘かに笑ってたのは良い思い出です。

皆さんの周りにもSWキャラ的な人は見かけませんでしたか?

9・スターウォーズは最高であること!

最後の一つは「スターウォーズが最高のSFサーガである」ということ。

これに尽きます。

40年に渡る歴史の重み。

登場人物の多様さ。

親子の愛情。

師と弟子の関係。

宇宙空間の雄大さ!

どれをとっても、過去現在の宇宙映画の中で最高のシリーズだと自分は思います。

スタートレックがSWと並んで宇宙ものの2巨頭にあげられますが、自分の中ではスターウォーズ一択です。

⇒スタートレックよりもスターウォーズにハマる理由

今後どの宇宙映画が出てきても、それは変わることはありません。

自分の歴史と共に歩んで来た作品の重みと大切さは、たとえCG映像がどれだけ発展しても、変わることなく心のページに刻みこまれているのです。

まとめ

「スターウォーズから学んだこと・気づかされたこと」をまとめてみました。

読み返してみると、我ながらスターウォーズという作品が本当に好きなんだなあと感心してしまいます。

それはこれからも変わることはないのでしょうね。

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