「恋愛体験談」特集の第5弾です。
今回は「カップリングパーティー」。
今から20数年前に存在した恋活パーティーです。
今や死語になってしまった感がありますが、私が10代後半から20代前半は「流行」の出会いの場でした。
そんなパーティーに4回も参加したということ。
その体験談を紹介したいと思います。
コンテンツ
カップリングパーティーとは何ぞや?
彼女や彼氏が欲しい男女が一つの場所に集まってカップル成立を目指すパーティーです。
当時は今のようにスマホがなくマッチングアプリが存在していなかったので、私が10代後半や20代前半の出会いの場と言えば、以下のような形が出会いの場になっていました。
・紹介
・学校やバイト先(もしくは趣味の出会い)
・合コン
・カップリングパーティー
この中で合コンとカップリングパーティは一見似ているのですが、前者が知り合いとか友人の人間関係の紹介で人数が集まるのに対し、後者は業者が人数を集めて有料で参加者を募るという形です。
ともすれば飲むだけで終わりがちな合コンと違って、カップリングパーティーは参加者が「恋人を作る」というはっきりした目的で集まっているので意識が高いですし、主催者もそのためのおぜん立てを組んでくれるので、合コンのような「なあなあ」になることはありません。
なので当時、彼女と別れて数か月経過して寂しさがマックスになっていた私は「まどろっこしい紹介とかコンパとかはもういいわ!さっさと彼女欲しいんだ俺は!」となって、学生向けのフリーペーパーに掲載されていたパーティーに参加することを決めたのです。
カップリングパーティー体験談【一回目】
会場はお洒落なカフェレストラン。
私と同年代の男女の学生が大勢集まって、店内でフリートークをするスタイルのパーティーでした。
最初に受付で参加費を払ってネームプレート入りの首にかけるホルダーをもらい、開催時刻になると司会者が「それでは皆さん、自由にトークを始めてください!」とスタートの宣言をする流れ。
しかしこれが結構キツかったんです。
もともと初対面の人間と話すのは苦手でしたし、女の子とのぶっつけ本番トークなると、余計に緊張が高まってしまう性格だったので、何のエスコートもなしにいきなり「どうぞ!」と言われても戸惑うしかありませんでした。
ただじっとしていても仕方がないので、近くにいた女の子に声をかけていきます。
「どこの大学?」とか「学部は?」とかの質問を皮切りに、出身とか趣味とかを聞いていくのですが、慣れないせいなのか、すぐに話のネタが尽きてきます。
しばらくお互いに気まずい沈黙が流れ始めると、それに耐えられなくなって「じゃあね」といって自分から離れたり、向こうから視線をずらされてフェイドアウトしていく「負けパターン」にハマっていきました。
これはダメだな・・と開始から30分も経つと、完全に諦めモードです。
店内ではすでに輪ができて仲良くしいてるグループがあったり、カップル状態で話し込んでいる男女がいたりで、それを見ていると「俺は何をやっているんだろう」と空しい気持ちになっていました。
そんなときに近くに自分と同じよう手持無沙汰で男同士で固まっている2人組が見えたので、何とはなしに声をかけてみました。
話しを聞くと年齢は自分より一つ年下で、別の大学に通う学生ということ。
話しているうちに妙に意気投合して、時間がくるまで結局その二人組とずっと一緒にいる羽目になりました。
それからパーティは終了して、自分とその大学生二人組は別の場所の喫茶店かどこかで場所を移し、あれやこれやを話してその日は解散という感じで終わりを迎えたのでした。
その後、彼らとは連絡を取り合って、下宿に遊びにいったりしてしばらく交流は続いていたのですが、初めて行ったカップリングパーティーでの成果はゼロという首尾に終わったのです。
カップリングパーティー体験談【2回目】
前回のカップリングパーティーから1年後。
相変わらず彼女のいなかった私は再び参加を決めていました。
友人の紹介で知り合ったり、バイト先で仲良くなった女の子はいたのですが、どれも付き合うには至らず、業を煮やした私は「えーーい、ままよ!」とばかりに前回のリベンジの意味を込めて再び参加料を払って会場に足を踏み入れたのでした。
前回と違うのは、見ず知らずの女の子と話すことに慣れてきていたというところです。
接客のバイトを経験していたので、そこは随分と鍛えられました。
なのでフリートーク形式のパーティーでもなんでもこいやぁ!と意気揚々と時間を迎えたのです。
ところが、今回は勝手が違っていました。
前回のように司会者がいきなり「それでは皆さん、フリートークを始めてください!」と乱取り戦を宣言するのではなく、最初から席が決められていて、男女が向かい合わせに座ってお互いに話をして、一定時間がきたら男性が席を一つずつ横に移動していくという「回転寿司」スタイルに進化していたのです。
(なるほど、これなら全員と満遍なく話ができるな)
その日は友人と2人で来ていて、お互いに今日は頑張ろうな!と始まる前に固く握手をしていました。
そして時間がきて相手の女性と話す機会が次々に巡ってきます。
今回は座ったままで5分~10分程度の時間が用意されていたので、落ち着いて話すことができました。
30分ほどで全員と話を終えた後で、次はフリートークタイムです。
私は少し気になっていた女の子がいました。
目鼻立ちがクリっとした可愛い感じの顔立ちの子で、性格は大人しめでしたが、話始めると不思議とフィーリングが合う感じだったので「いいな」と思っていたのです。
向こうもそう感じてくれていたのか、私に対して悪い印象は持っていない空気感を感じ取れました。
この子と二人だけで話したいなと思ったのですが、友達の女の子と何人かで来ていたようなので、彼女とだけ抜け駆けするわけにはいきません。
こちらも友人がいたので放っておくわけにいかず、結局はその女の子のグループと皆でお喋りすることにしました。
友人は特に気になる女性がいなかったようで、早く帰りたがっていましたが、そこは物陰で鬼の説得です(笑)
結局、フリータイムで話した後に別のカフェに移り、引き続きそこで話を続けました。
全員とトークする形だったので、興味のない他の女の子に話を振ったりするのは結構しんどかったですが、そこは一度目的を定めると、獲物を仕留めるまで狩りを続ける射手座の性。
明らかに不機嫌になっている友人をなだめつつ、女の子の友人たちにも気を使って満遍なく話を振る努力を続けて、最後にようやく全員の連絡先を交換することができ、そこでお開きになったのでした。
帰宅する時に「お前だけだろ、得したの」と友人になじられつつ、「ごめん、今度飯をおごるわ」と詫びを入れつつ、最大の成果だったお目当ての女の子の電話番号をゲットできた私は「ホクホク顔」でした。
そして翌日に教えてもらった電話番号に連絡を入れて、後日二人で会う約束を取り付けたのです。
それから何度か会ってご飯を食べたり、映画に行ったりして友達付き合いをした後、付き合う形になってカップル成立という流れです。
つまり2回目のカップリングパーティーは「成功した」結果になりました。
カップリングパーティー体験談【3回目】
2回目から半年後のこと。
再びパーティーに参加することになりました。
これは彼女を作るというよりも、バイト先の後輩に頼まれて連れて行ったという形でした。
当時は2回目の参加でできた彼女との関係が続いていたので、行く必要がまったくなかったのですが、このパーティーのことを話したバイト先の後輩が「僕も行きたいです!ぜひ連れて行ってください!」と懇願されて、仕方なく一緒に行くことになったのです。
彼は私より2つ年下で、別の大学に通う学生でした。
当時のバイトは食料品の配達の仕事だったので、女性と出会う機会がほとんどなく、よく「誰か紹介してください」と頼まれていました。
しかも後輩は生まれてから一度も彼女ができたことがなく、かなり奥手で自分から積極的に女性に声をかけるということがなかなかできないタイプでした。
なので私も昔の自分を見るような気分になって「仕方ないなあ」となり、彼に同行することを決めたわけです(もちろん費用は彼持ちです)
彼女には事情を説明して参加の了承をもらったうえで、当例のカフェレストランに後輩と一緒に向かいました。
段取りは前回とほぼ同じで、一通り参加者全員が5~10分程度の会話をした後で、フリートークに移る流れです。
目の前の女の子と話をしながら(相手の子には悪いですが)、横目でその後輩を見ると、かなり緊張しているのが分かりました。
全員との会話が終わり、次のフリートークタイムが始まる前の休憩時間に後輩に「どんな感じ?」と聞いてみると「はい、いい感じです。実はあの子がいいと思ってます」と答えたので「誰?」というと、後輩が指さした先にはモデル並みの可愛い女の子が座っていました。
(ああ、これはあかんやつだ)
すぐにそう思いました。
その美人の女の子の存在は会場に来た時から気づいていました。
モデル風のルックスにお洒落なドレス風のお召し物。
他の参加者の女の子の大学生風なカジュアルな装いと比べると、明らかに異質です。
全員トークで順番が回ってきたときも、話し方もそつがない感じで、言葉は悪いですが「男慣れ」している印象を受けました。
こういうパーティーに来る男女(私も含めて)は、はっきりいってそこまで男前や美人の女性は参加していません。
そんな見た目の人なら交際相手に不足はしませんし、こんなパーティにわざわざ参加なんかしません。
仮に見た目が派手だったり顔立ちが整っていても、異性との関わりが少なくて「異性慣れ」していない人は、会話がぎこちなかったりするものです。
(この子はサクラだな)
すぐにそう思いました。
運営者側が参加者に紛れ込ませた「釣り」という役割です。
こういう男女の出会い系のサービスには、参加者の気を引くための「餌」として、見た目や雰囲気が派手だったり、目を引くようなルックスや、話しがやたらと上手い男性や女性を紛れ込ませることがよくあります。
私はこの手のパーティーに他にも何度か顔を出したことがあるので、すぐに直感で気づきました。
もしそうであるなら、後輩の告白はきっと見事に打ち砕かれるはずです。
なのでそれとはなしに「あの子はやめといたほうがいいよ」と伝えたのですが、すでに告白モードに入っている後輩は「大丈夫です。たぶんイケます」と根拠のない自信でその子を熱く見つめていました。
(こりゃダメだな)
と思い、フリートークタイムに移って私は近くにいた女性と軽く話をし、終了時間を迎えました。
帰り支度をして後輩のほうを見ると、先ほどまであの美人の女の子の近くに移動していたはずが、いつのまにか元の席に座ってうつむいていました。
近づいて「大丈夫か?」と聞くと「はい・・やっぱり駄目でした・・」と力なく答えてきました。
私ははぁと息をつき「とりあえず居酒屋でも行くか」と行って、うなだれる後輩の背中を叩いてカフェを後にしたのです。
その後は居酒屋の席で後輩の愚痴を聞きながら、なかなかな苦痛の2時間を過ごしたことを付け加えておきます。
*でもよく考えると、カップルになるつもりもないのに参加した私も、はたから見れば「サクラ」みたいなものだったのかもしれません。あの美人の女の子もひょっとしたら、自分と同じように誰かの付き添いで来ていたのかもしれませんしね。
カップリングパーティ体験談【4回目】
最後の参加になります。
前回の後輩の付き添いから半年が経過していました。
このとき2回目の参加でできた彼女とも別れていました。
その子とは一年ほど交際を続けていたのですが、彼女が地方の名家のお嬢様で庶民出身の自分とは感覚が違っていたこと、短大を卒業後に海外に留学するとも聞いていたので、それを機に関係を終えることにしたのでした(お互いに納得済みです)
なので特に心残りということも寂しいという気持ちもなく、といって周りに新しい人間関係ができるわけでもなく、マンネリな大学生活3年目を迎えていました。
そんな時に別の友人が「一緒に行かない?」と誘ってきたのです。
友人も付き合っていた彼女と別れたばかりで寂しかったらしく、私が何回か出会いのパーティに行っているということを聞いて、興味を持ったようでした。
私自身は彼女が欲しいというよりも、別の環境の新しい知り合いとか友達が欲しいと考えていたので了解し、いつものあのカフェに向かったのでした。
最初の30分で全員と満遍なく話を交わし、その中で何人かの気が合いそうな女の子が見つかりました。
ただその後の展開は少し前回とは変わっていました。
フリートークタイムの前に気になった人の名前を紙に書き、それをスタッフが集めて、お互いの名前が書かれた男女を「カップル成立です!」と発表して「おめでとう!」と祝福を受ける、という流れです。
気が合いそうな女の子は2人いたのですが、どちらかというと顔が好みかなと思う子の名前を書いて提出しました。
結果は‥‥残念。
私が名前を書いた子は、別の参加者の中で気に入った男性がいたことになります。
友人も外れたらしく、今回は二人で残念賞という結果になりました。
驚いたのは、最初に気になった女の子のもう一人の子が、実は私の名前を書いてくれていたということで、帰り路にたまたま一緒になったその子から直接聞きました。
ただその子も別に私を彼氏にしたいとかではなく「話していて気が合いそうな感じだったから」という漠然とした理由で、なんとなく名前を書いたということだったようです。
なんだー!ということになり、連絡先を聞いてその後、友人も含めて女の子のグループと一緒に遊びに行くような仲になりました。
私は特別誰かと付き合うということはなかったのですが、友人はその中の一人といい感じになっていましたね。
ということで最後の参加回は「友達が増えた」という青春真っ盛りな結果に落ち着きました。
まとめ
合計4回のパーティ参加体験談、如何だったでしょうか?
あくまで個人的な思い出記録なので、面白くとも何ともなかったかもしれませんが、かつて隆盛を極めたカップリングパーティーの実態とはどんなもんよ!を知るためには、まずまずなリアリティのある内容になっていたかなと思います。
私の中ではこのパーティーはすごくコスパが良くて
・「付き合う」という目的がはっきしりている男女が集まっている
・プロの運営が仕切っているので、流れがスムーズ
という二つの特徴があって、幹事やメンバーのノリが悪かったり、飲むだけで結局なにもしないで帰ることもありえる「合コン」の何十倍もよいと感じていました。
とくに普段異性との出会いのない人にとっては、行くだけで話ができて恋人になれるチャンスがあったので、多くの「恋愛難民」にとっての「オアシス」的なサービスだったのかもしれませんね。
このシステムは「恋人探し」として非常に優秀なので、名前と手法を変えて今でも存続しています。
・婚活/恋活パーティー
・マッチングアプリ
前者は従来通りの人を集めて同じ場所で交流を深めるスタイルで、後者がアプリに自分の情報を登録して希望条件に合う人と連絡を取り合う「個人スタイル」になっています。
パーティー形式はコロナの今はなかなか難しいでしょうが、直接顔を見て話しをできるという意味では、相手をきっちり見極められるので、なかなか良いサービスだと思います。
逆に若い世代はスマホ一つで恋人を探せるマッチングサービスが主流で、今や合コンとか紹介よりもこっちのほうで恋人を作る人の方が多いんじゃないと思いますね。
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