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【ジュラシックワールド 炎の王国 感想】恐竜の迫力と動物愛護に目覚めた瞬間!

2018年8月17日

今月の初めに鑑賞しました。

ジュラシックシリーズは、初代の「ジュラシック・パーク」(1993)しか劇場で見ていないので、あれから25年の時を経ての映画館鑑賞になりましょうか。

あいにく初代以外はテレビでチラッとみたり、ビデオで借りてみたりしたくらいで、ほとんど内容は覚えておらず。

今回の炎の王国は、別の映画を劇場で見ているときに予告編で流れてきた映像で「グワシッ!」と心を掴まれたといいますか。

ブルーと呼ばれる人間に育てられた恐竜が、悪役の獰猛な恐竜を人間と一緒に倒す的な流れになんとなく良いなと感じたことがきっかけで、久しぶりに観に行くことにしました。

そしてその結果・・・

これが意外に面白かった。

しかもおまけに「動物愛護」的な流れに心揺さぶられた感がありましてね。

そんな感じでまずまず良いなと思った今回の作品のあれこれを、いつものように語らせて頂きたいと思います。

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「ジュラシックワールド 炎の王国」感想レビュー!

ストーリー的には前作の流れを汲んだ内容ということになっていますが、前作を知らないために、少し混乱したシーンがいくつかありました。

まずヒロインのクレアと、今作のヒーロー的な役割である元恐竜監視員のオーウェンが恋人同士だったようであること。

彼らは何かが原因でその後、別れ、再び今回の任務で再会したということ。

またクレアが支援を取り付けた相手は、かつてジュラシック・パーク(1993)を創設したジョン・ハモンドのビジネスパートナー、ベンジャミン・ロックウッドであること。

ロックウッドはジョン・ハモンドとともに、恐竜のDNAから複製を作り出す研究を成功させたが、その過程で亡くなった娘をも再生させようとして、ハモンドから追放されたという歴史をもつこと。(一部は映画の後半で明かされる。さらに映画上の核心的ネタバレ情報も含む)

さらにこのロックウッド演じるジェームズ・クロムウェルは身長201センチの大男で、厳格なベジタリアンかつ動物愛護運動家であり、環境保護活動で逮捕された経歴(2015年)を持つ歴戦の地球戦士でもあること、そして個人的に「すごい映画だ!」とハマった「LA・コンフィデンシャル」(1997)でハードボイルドな悪徳警部を演じた歴史を持つことなどなど・・

少し話はそれましたが、前半の登場人物の人間関係部分は、前作との繋がりを知らないと、少し戸惑うかなという感じではありました。

ストーリ―的には、恐竜たちを救おうとする主人公やヒロインとその仲間たちと、恐竜を製薬会社やマフィア、軍事組織、石油王などに高値で売りさばこうとするロックウッド財団の裏切り者との戦いの様相を経ていくというもの。

こうした悪いやつとの仲を取り持つコーディネーターを、裏切りのサーカスで主人公を裏切ったスパイを演じたトビー・ジョーンズが演じています。

この人は小柄ながらも目に独特の力があって、そこから放たれる「うさんくさい光線」が、どの役柄にも妙な真実味をもたせてしまう魅力を持っていると感じます。(案の定、今回も相当うさんくさい役柄でした)

こうした癖のある俳優の配役、恐竜の描写、島の風景描写の素晴らしさ、動物愛護的な要素意外の大筋のストーリー展開や主要な登場人物のキャラ設定は、従来のジュラシックの流れを汲む「ありきたり」な内容だったかなという気がします。

主人公が気の強い女性、アウトローだけど正義感の強いヒーロー、彼らをサポートするコンピューターおたく(最近はアフリカ系アメリカ人が多い)、そして兵器商人などなど・・

まるでゲーム世界のような「正義と悪の一騎打ち」的な流れに飽きを感じたといいますか。

ただ実際に世の中で力を持ったり、幅を利かせているのは、この映画の中に出てくるような兵器商人であったり、石油王、悪徳製薬会社のような連中だったりするので、そのあたりのリアリティが本作品を彩るスパイスとなっているのかもしれません。

そして恐竜の造形。

これは素晴らしかった。

島で現れる様々な草食、肉食恐竜のリアリティ溢れる躍動感、後半の地下室で暴れまわる面白おかしい恐竜たち(頭突きをする恐竜は笑った)の描写、肉食獣の獰猛なDNAを掛け合わせて作られた新種「インドラプトル」の凄まじい圧倒感・・・

ジュラシックシリーズの目玉ともいえる恐竜たちですが、今作でも変わることなく輝きを見せてくれました。

さらに恐竜のブルーが子犬のように元恐竜監視委員のオーウェンに懐くシーンも良かったですね。

前作を知らないので関係性が伝わってきませんでしたが(オーウェンがブルーを育てたらしい)、ノートパソコンの動画で映された、ブルーとその仲間の子供恐竜が、オーウェンの指示に従いつつ懐く姿は、見ていてほっこりするものがありました。

そんな人間になつく可愛いブルーが最後には、獰猛なインドラプトルと戦い、人間を救うことになること、そして最後はオーウェンらの「一緒に暮らそう」という誘いを拒否し、森に姿を消すところ・・

まるで野生の動物じゃないか!と。(昔見た「きつねと私の12か月」を思い出したシーンです)

「ライオンのクリスチャン」に感動、そして「きつねと私の12か月」にも・・・

ネタバレ的な内容でいいますと、ロックウッドの孫娘で、ずっと屋敷で生活している女の子が、実はDNA操作によって誕生した「デザイナーズベイビー」であり、ロックウッドの部下の暴露で本人も知ってしまったことが衝撃でした。

訳ありげな描かれ方をしていたので、「ロックウッドの本当の娘なんだろうな」ぐらいの想定はしていたのですが(彼女の世話をする乳母のような女性が母親なのではないかと)、まさか遺伝子操作によって生まれた人間だったとはと。

しかもこの少女が、自分自身がそういう存在であると知った後に、地下室の恐竜たちを屋敷の外に逃がすか、そのままガスで死なすかの選択を迫られていたオーウェンらが悩んでいるときに(外の世界に逃がしてしまうと人間社会に恐竜が紛れ込むことになり、長年保たれていた自然環境や生物秩序に大きな変化をもたらしてしまうため)、「ポチットな!」とばかりに、扉を開けるボタンを押して恐竜を外に逃がしてしまうという、とんでもないことを仕出かしたのです。

「みんな本当は生きたいはずよ!私のように!」的な言い訳で、オーウェンらを唖然とさせていましたが、冷静に考えれば、その行動で後の世界がどうなるかは簡単に想像できるはずなので、まあさすがは子供のすることは恐ろしいわと~一人慄いておりました。

結局はその時点ですでにオークションで競り落とされた恐竜が、世界各地の買い手のところに運ばれているので、これからの人間社会に大きな変化をもたらすのは避けようがありません。

兵器として利用されるのか、製薬会社の実験動物にされてしまうのか、それともペットとして飼われる存在になってしまうのか・・・

映画の設定ながら、現実のDNA実験や動物売買を見ているようで、心が締め付けられる場面が多かったです。

その意味では、単なる恐竜CGアクション大作の枠を超えた「生命の尊厳」「生命倫理」「テクノロジーの進化と過信」というジュラシックシリーズ全体に流れるテーマがスッと胸に染み込んでくる内容ではあったと感じました。

気になった登場人物

すいません。

初めに謝っておきます。

気になった登場人物は2人だけです。

他のキャラは(恐竜以外)、正直、あまりどうでもいいです。

むしろ彼女たちだけずっと見ていたかった(笑)

それは誰なのか?

ズバリお答えしましょう。

それは・・

こちら!

ブライス・ダラス・ハワード(クレア役)

・カリフォルニア州ロサンゼルス出身

・2004年公開の『ヴィレッジ』で主役の座に抜擢

・同じくM・ナイト・シャマランが監督した2006年公開の『レディ・イン・ザ・ウォーター』に出演

・2006年にはアルフレッド・モリーナ主演の短編映画を監督

・同年にはケネス・ブラナーが監督したシェイクスピアの戯曲『お気に召すまま』でゴールデングローブ賞主演女優賞(ミニシリーズ・テレビ映画部門)にノミネート

・2007年公開の『スパイダーマン3』ではグウェン・ステイシー

・2009年公開の『ターミネーター4』ではケイト・コナー

・2015年、大ヒット映画『ジュラシック・ワールド』の主役を演じた

(参照元:ブライス・ダラス・ハワード - Wikipedia)

どこか古典的な趣を持つ美人女優さんです。

上の引用文にもあるように、ナイト・シャラマン監督の「ビレッジ」で初めて知りました。

そのときはそこまで印象はなかったのですが、後にターミネーター4でケイト・コナーを演じた彼女を見て「きれいだな~」と見とれてしまったのが「ダラス推し」になったきっかけです(笑)

どことなくティファニーの顔立ちに似ているので、ひょっとしたら彼女と同じくネイティブ・アメリカンの血が流れているのかもしれませんね。

デビー・ギブソンと人気を二分した歌姫ティファニー!「アイ・ティンク・ウイー・アーロン・ナウ」 

ダニエラ・ピエダ(ジア・ロドリゲス役)

・オークランド出身のメキシコ系アメリカ人

・カリフォルニア州のミルズ大学で社会学と放送ジャーナリズムを専攻

・卒業後はサンフランシスコのラジオ局で働く

・ホラー映画の脚本家やプロデューサーを目指し、ニューヨークに移住する

・自身で制作&出演、youtubeにアップしていた動画が、タレントマネジャーの目に留まり女優業に転身する

・ドラマ「HOMELAND」で女優デビュー

(参照元:ダニエラ・ピネダ - Wikipedia)

キャリア的には新人さんですが、年齢は31歳とそれなりの感じなので、これからはどうでしょうか。

この人は映画の序盤から「意外に美人だな」と気になっていました。

その後、腕にタトゥーをしてたり、発言が典型的な才能のある気の強いアメリカ人女性という感じだったので、これまらそこに「かっこいいな~」と魅力を感じてしまったという(笑)

しかも動きや表情にキレがあるので、何かの運動もしていたんじゃないでしょうか?

頭が良くて気の強い女性は山ほどいますが、そこに運動ができて動きや表情にキレのある人はそうは見かけないので、そこにすごく惹かれてしまいました。

あとはメガネかなと。

割と日本人ぽい見た目とメガネに「ググッ」ときた日本の男性ファンは多いと予想します。

余談になりますが、この作品は子供が多く見ているはずですが、彼女のように腕にタトゥーとしている役柄は教育上、大丈夫なんでしょうかね?

映画とは離れますが、ワールドカップのサッカーでもタトゥーとしている選手が多いので、そういうのと併せて、あちらでは子供の教育には刺青はOKなのかと。

自己表現の一つなのでしょうが、刺青は一度入れてしまうと、肝炎の危険性が高まるといいますし、生命保険の審査も厳しくなるというので、ファッション以外のデメリットが大きすぎるような気がするのですが・・

いずれにせよ、映画での彫り物はリアルのようなので、さすがはワイルドなラテン系の女性という気はします。

動物愛護について

ジュラシックシリーズ全般で問われるテーマ「生命倫理」「テクノロジーの進化と過信」が濃厚に流れる今作。

もともと存在しない恐竜をDNAで復活させ、さらにそれを進化させて兵器として創り上げる恐ろしさ。

そしてその中で人間すらDNA操作で新たに生み出す「生命倫理」の危うさ。

映画の中でも描かれていましたが、製薬会社の実験対象、ハンティングゲーム(狩り)の的、兵器として軍事利用すること、ペットとしての対象物として恐竜たちを売買するというのは、まさに今の現実世界で我々人間が動物に行っていることをそのまま可視化したようなものでした。

実際に密猟や駆除で狩られる動物たちもいれば、食料や医療の材料として製造され、利用されていく動物たちが世界には多くいます。

密猟される動物たち | ナショナルジオグラフィック日本版サイト>>

ライオンなどの野生動物を趣味で射殺する「トロフィーハンティング」団体がオークション開催>>

わずか生後35日で出荷! 英BBCが放送したケンタッキーのニワトリ工場 | エニグム(ENIGME)>>

遺伝子改変ブタでヒトの臓器を提供 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト>>

私もそんな食料としての肉を日々食べている身なので、大きなことはいえません。

しかし人間が他の生き物をまるで「工場製品」のように製造し、彼らの命を利用していく様を見聞きするにつれ、心のどこかが「痛む」感覚は常にあります。

食料としての牛や豚、鶏だけでなく、医薬の進歩のために、モルモットやラットが常に実験動物として利用されています。(一時期は犬や猫が使われているという噂があった)

こうした過程で作られた薬で多くの病気や命が救われているのですが、それもすべて人間のためという大義があるゆえのこと。

もちろん食料と同様に、医薬品も日々利用している身なので、まったくもって誰かを非難できる筋合いにはありません。

ただなんというのかですね、違和感というのか、人間の幸福のために他の動物の命を奪い、改変する資格はどこにあるのかという、生命倫理としての根源的な悩みが心のどこかにトゲのように刺さっていまして。

たぶんこれに対する答えは見つからないのでしょう。

動物の命を利用することで得られる幸福や利益を超える、飛躍的な「何か」を発見しない限りは、人類は永遠にこの「生命倫理」的な問いかけから解放される日は来ないような気もします。

もしその「何か」があるとすれば、それは科学かもしれませんし、医学上の進歩かもしれません。

ひょっとしたら、ips細胞のような再生医療(技術)の進歩によって、他の動物を利用せずに人間の生命を維持できる可能性が見いだせるようになるのかもしれません。

何もできない力のない自分としてできることは、せめて日々、犠牲になる命に感謝し、食べる前と食べ終わった後に「いただきます」「ごちそうさまでした」と手を合わせること、ペットショップで犬猫を飼わずに、保健所で保護してあげること、出された食べ物は残さないという、非常に小市民で当たり前なことぐらいかもしれません。

自己満足かもしれませんが、動物も人間と同じ生き物であることを考えれば、せめて「感謝」の気持ちを忘れないことが、現状、彼らの命を利用して日々の糧(食事や医療)を得ている自分としての精一杯のことだと思います。

まとめ

恐竜CGの素晴らしさから好みの女優さんの話、動物愛護に関する個人的な意見まで、実に幅広い題材と思考課題を提供してくれた「ジュラシック・ワールド/炎の王国」。

分かりやすいストーリー展開と使い古された人物設定が陳腐といえば陳腐ですが、その根底にある「生命倫理への問いかけ」は、意外に私の中にストンと落ちてきて「これで良いのか人類は」という気分に濃厚にさせてくれたように思います。

ずいぶん以前に書いたオーメンの映画レビューで「人類を滅ぼす悪魔というものがいるとしたら、その存在は人類によって命を奪われ続けている動物にとっては神ではなかろうか?」という私見を書きました。

【オーメン666】悪魔の子ダミアンが仕掛ける人類の最期と地球環境の相関性【The Omen】

今考えてみるとかなり過激な意見ですが、立場を変えてみると、そういう見方ができるのかもしれませんね。

意思ある動物たちを無理やりに死に追いやっている人間こそは、彼らにとって悪魔なのだと・・

できるだけ悪魔にならないように、レビューの最後は、まるでお爺ちゃんやお祖母ちゃんに言われるような「感謝の仕方」の表明というふうになってしまいましたが・・

取り上げている話題の大きさと比べれば、すごくレベルが小さくなっていますが、それでも何もしないよりはマシではと思い、日々実践させてもらっています。

本当はもっと大きな力があれば、何かもっとためになることを成していきたいのですがね。

そんな感じで「炎の王国」はアクションや映像美もさることながら、生命に対する考え方を幅広く提供してくれる内容でした。

ネタバレレビューになってしまいましたが、未見の方はぜひとも実際の映像をご覧いただければと思います。

お子様がおられる方にもぜひ^^

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