ビジネス英語本は世の中に数多く出版されています。
取引先との英会話であったり、会議で使う英会話、プレゼン英語など、それはもうさまざまです。
しかし社内業務における英会話をスムーズにこなすための表現集というのは、なかなか見当たらなかったと思います。
今回取り上げるのは、そんなレアなオフィス内で使えるシンプルなフレーズ集です。
17のシチュエーションで分けられたオフィス用の業務英語
本のタイトルは「場面別 欲しい表現がパッと見つかる 社内英語フレーズ6000」。
その名の通り、6000ものフレーズがオフィス内で必要な簡単な表現から経営に至るものまで、非常に幅広く収録されています。
えいごえいごカテゴリーは以下の17に分けられています。
通勤、出社、勤務、オフィス、服装、機器・用品、郵便・宅配便、会議・プレゼン、マーケティング・企画開発、製造・流通、販売、営業、広報・宣伝、経営、総務・総理、人事、人間関係
こうしてみても分かるように、とても細かく会社内でのシチュエーションが分けられているので、これだけ見ても他のビジネス表現集とは収録レベルが違うことが分かりますね。
優れているのが、一つ一つのフレーズが短くて分かりやすいというところ。
例えば「勤務」カテゴリーから抜き出してみると、
先を見越して予定をたてる→plan ahead
無茶な締め切りを課す→give an unreasonable deadline
消しゴムを補充する→supply erasers
伝票に日付印を押す→stamp the date on the slip
など、パッと見ただけでも、日本語から英語に訳しにくそうな日常業務のフレーズを簡単な英語で表現しているところです。
またこうした直接業務に関わってくる表現だけでなく、オフィスワーカーがオフィス以外で使うようものも載っているのが面白いです。
毎日コンビニ弁当に飽きる→be tired of eating convenience store boxed lunches every day
いつものメンツでランチを食べる→eat lunch with same people
昨日と同じレストランに行く→go to the same restaurant as yesterday
コーヒーを飲みながら雑談する→have a chat over a cup of coffee
など、冒頭カテゴリーの部分だけでも、オフィスで使うだろう「ちょっとした表現」が他カテゴリーにも数多く掲載されています。
こうした幅の広さと見開きの見やすさも魅力。
日本語の横に対応する英語が書かれています。
これこそまさに「欲しい表現がパッと見つかって、その場で使える」そのものですね。
イラストやビジネス構文が役に立つ
それぞれのカテゴリーとして掲載されている日英表現はこの本のメインですが、それ以外にも、各カテゴリーの間に挟まれているイラストやビジネスの構文もお役たち感があります。
イラストはオフィスでの服装、機器、女性ワーカーが使うコスメグッズまで、幅広い英語訳がそれぞれ併記されています。
章ごとのビジネスシーンで使われる「構文」も実用的です。
プレゼンで使う構文や電話での構文など、最初に「型となる英文」を、次に「対応する例文」を挙げて、すぐにその場で使えるように設定されているところが有難いですね。
他にもカテゴリーごとに、それぞれのビジネス分野の専門用語が単語集でまとめられていること、病気で休む場合の英単語など、業務だけでなくオフィスワーカーのための表現が多く掲載されているのが、本当に「素晴らしい」の一言に尽きます。
CD音声付スクリプト・引きやすい索引も便利
本の最後にはCD音声によるビジネス表現集が掲載されています。
たとえば、退社の前に使われる表現として、
という表現があって、続いてそれを使った例文、さらに関連表現が複数書かれてあるといった具合です。
基本の例文はCD音声があるので、繰り返し聞いて暗記することも可能です。
さらに最後のINDEX(索引)も、日本語引きで「あ行」から「わ行」まで各ページのフレーズが掲載されており、伝えたい表現を探すときに、すぐに探しあてることができて非常に便利。
表記方法もすごく丁寧で機能的なので、この本を一冊持っていればオフィスワーク英語には不便しないこと請け合いです。
まとめ
最初から最後まで「引きやすさ」「探しやすさ」「使いやすさ」に特化した「オフィスワーク英語フレーズ集」。
会社で働く人の日常の表現をあますところなく英語で伝えることができる良書だと思います。
本は辞書サイズで厚みもありますが、辞書ほどは字体が細かくないので、とにかく見やすいです。
カテゴリー引きもページの上部に太字で記されているので、調べやすさも良好。
書籍の出版は2012年なので、掲載の情報が少し古くなっている可能性もありますが、基本的にはオフィス内での日常業務の英語フレーズなので、そこまで変化はないはずです。
外資系に勤める方、上司や同僚に外国人がいる職場の方は、いざというときのためにオフィスに一冊を常備しておくことをお勧めしますよ。
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