NFTというワードが最近のSNSやネット上でも話題になっています。
有名人のアートやツイート、スポーツチームのトレーディングカードが高額で取引されたり、無名のアーティストが自作のイラストを出品して数百万円も売り上げを上げたりと、海外発の仮想通貨のシステムを使った「新しいコンテンツ」として、日本でもその存在感を日々増しています。
これを可能にしているのが「NFT」。
今回はその最新技術の紹介と、NFTが音楽に与える影響について紹介していきます。
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NFTとは何か?
NFTというのは、英語で「Non-Fungilible Token」と呼ばれ、ざっくり訳すと「偽造不可能な唯一無二のデータ」となります。
これがなぜアート販売で注目を浴びているかというと、それは以下の流れを踏むからです。
①(アーティストが作った)コンテンツをデジタル化
②ブロックチェーンの技術を使って「世界に一つだけのもの」に変換する
③偽造できないので、アーティストのオリジナルとして販売できる(プロ野球選手のサイン入りボールのようなもの)
③いったん市場に流通しても、製作したアーティストに利益が還元されるようになっている(版権・ロイヤリティみたいなもの)
このシステムが支持されて、世界的な著名人や芸術家がこぞってNFTのマーケットで作品をオークションにかけたり、販売しているということなんですよ。
なにせ、中間手数料をとる業者が存在しませんからね。
ユーザーと直で取引できる、でもって、その額もハンパなく大きい(~十万円から~千万円、億単位まである)
一種の「美術品マーケット」的になっていますが、NFTでは普通のイラストも高値で取引されているから、一般人にもチャンスはあります。
で、その中で今回の記事の話題である「音楽」も参入してきたということ。
今回はそれについて取り上げた記事を紹介しつつ、続けて少しばかり個人的な考えを述べていきたいと思います。
音楽もNFTで売れる
NFTが芸術に与える恩恵は「イラスト」「デザイン」だけではなく、音楽もその一つになります。
音楽ビジネスに関わるあらゆること、ミュージックビデオやアルバムアートの販売、それらをレーベルに中間搾取されることのない「利益の確保」がNFTによって可能になるわけです。
いわば「ミュージックビジネス」そのもののNFT化ということでしょうね。
こちらのサイトは今回の記事の参考にした海外サイトです。
ここで書かれていることを要約すると、
・NFT空間で自らレーベル・マネーを稼ぐことができる
・NFT化することで自分でロイヤリティ(版権)を決めて、自動的に利益を確保できる
・ユーザーに直接アプローチできるので、ミュージシャンは、従来の音楽業界や企業の音楽サービスを悩ませていた中間業者の問題に悩まされることなく、自分たちの作品を生かすことができる
・クリエーターがイーサリアムとNFTを使って、メディア(アルバムアート、歌詞、ミュージックビデオ、1/1シングル、EPなど)を直接、自分の条件でファンとやり取りし、配信できる
・仮想通貨のイーサリアムは最大のNFTコミュニティを持っているため、新しい友人を作ったり、新しいファンとつながったりするのに適している
ということになっています。
日本風にいえば「芸能事務所」「大手事務所」に属していたタレントが独立してyoutubeで活躍するのと似てますよね。
youtubeと決定的に違うのは、NFTを活用することで、自分の作品が「複製」「偽造」されることなく、また手数料をプラットフォームに抜かれることなく、利益を直接手にすることができ、さらにロイヤリティも確保できるということにあります。
さらに購入したファンにも「獲得ロイヤリティ」が入るという話もあり(ここは不確かですが)、もし本当ならミュージシャンとファンのお互いが得をするということになりますよね。
音楽そのものをNFT化できるのか?
先ほど紹介した海外の記事では「オーディオファイルをミント(デジタル化)できるサービス」が紹介されていました。
アメリカの人気ロックバンド「リンキン・パーク」のメンバーも自分の作品をNFTオークションで発表した、というツイートが話題になっていたので、サービスによっては可能なのかもしれません。
#NFT update. Someone bid $10k USD on my piece (thanks!). And some folks are still confused about what this is. The short answer: an experiment. (more below)
— Mike Shinoda (@mikeshinoda) February 6, 2021
他にもミュージシャンが保有する自分のNFT作品を紹介できる音楽コミュ二ティ(Spocityのようなもの)もあり、そちらも海外の有名ミュージシャン(グラミー賞)がツイートで紹介していました。
oh yes
now you can use @AudiusProject to display your onchain NFTs 😀> https://t.co/Jys6Vrwo0S pic.twitter.com/iBZea1TdSq
— RAC (@RAC) April 8, 2021
こうした流れはミュージシャンの収入確保に大きなメリットになることは確実でしょう。
ファンにとっても自分が何かを購入することで、そのアーティストに直接利益がいくということで、気分的にも「応援できている」「育てている」ように感じれて満足感も高いはずです。
ミュージシャン側も、NFTを活用してより濃密なファンサービスを提供することが可能になるでしょうし、まさにアーティストとファンとの距離感がグッと縮まる感じがします。
【まとめ】アーティストの権利が保障されるのがNFTの強み
NFTを利用した様々な形の新しい音楽ビジネス・プラットフォームが活性化しています。
その思想の根本になっている「分散化」は、一部の業者が情報やお金の流れを統制するのではなく、「デジタル上で取引を記録して透明性を確保する」ことで、より民主的なサービス形態を可能にしているんですね。
そのあり方は世界中の音楽(エンタメ)業界を牛耳ってきた支配体制を崩すものでもありますし、作品を生み出すクリエーターにとってメリットしかない流れでもあります。
そんなNFTに参加しようと思えば、これまでは海外サービスに登録して仮想通貨で支払いをするのが定番でしたが、最近では日本円でもNFTによる画像・イラスト・ツイートなどのデジタル販売できるサービスができていて、国内でも少しずつ認知度が高まってきている感がありますね。
NFTで作品を販売すれば、無限のマーケットとロイヤリティ確保が可能になるので、まさにアーティストにとっての天国というもの。
私もいずれ何かデザインを書いて、NFT化して売ってみたいですね。
ちなみに今回紹介したNFT情報は、この記事を作成した段階のものです(2021年10月)
私自身も不勉強でまだまだ知識が不十分ですし、今回の情報も誤って理解している部分があるかもしれません。
さらにNFT自体が今後より進化していく可能性があります。
ですので興味がある方は、ぜひ最新の情報を各自でチェックしてみてくださいね。
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