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モトリークルーのミック・マーズ引退への告知文で英語学習

2022年10月29日

アメリカを代表するハードロックバンド「モトリークルー」のギタリスト、ミック・マーズ氏が病気のために引退するとのことです。

バンドの公式ツイッターでそのことについての告知文が発表されており、ファンからも温かい声援のコメントが多数寄せられています。

以前から「強直性脊椎炎」という病気と闘ってきたため、バンドメンバーもファンも納得の引退ということになっています。

今回はそんなマーズ氏への長年のバンドへの貢献の感謝の言葉を原文の英文とともに紹介し、気になる英語フレーズをチェックしていきたいと思います。

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ミック・マーズ氏へ向けた感謝の告知英文で英語学習

こちらが原文のツイートです。

全文が6つに分かれていますので、それぞれを訳しつつ、単語や文法などの英文チェックをしていきましょう。

1段落目の英文

【原文】

While change is never easy, we accept Mick's decision to retire from the band due to the challenge with his health.

【訳文】

変化は決して簡単なことではないが、我々は、ミックが健康面の課題により、このバンドから引退するとの決断を受け入れる。

【英文解説】

Whileは「~する一方で」の接頭語です。

この単語が出てくると、「~する一方で」に相当する文を探さなければいけません。

ここでは we accept「我々は受け入れる」がそれにあたります。

続く本文で、never easyは「決して簡単ではない」、Mick's decision to「~するというミックの決定」、retire from the band「バンドからの引退」、due to「~という理由で」、challenges with his health「彼の健康による挑戦、課題」となり、ミックの決定についての解説になっている感じですね。

2段落目の英文

【原文】

We have watched Mick manage his Ankylosing Spondylitis for decades and he has always managed it with courage and grace.

【訳文】

我々はミックが長年、強直性脊椎炎に対処しているのを見てきた。そして彼は常に勇気と品位を持ち、それを成し遂げてきた。

【英文解説】

序盤にhave ~edの形が出てきています。

これは現在完了形で、「過去から現在までずっと」という「時の流れ」を表現する語法です。

単純な過去形(~ed)だけだと「過去に~だった」で終わりですが、haveをつけることで「あの時からずっと~してきたんだ」という思いを載せることができるのです。

We have watched「我々はずっと見てきた」

続く英文でミックの病気との戦いを表現しています。

Mick manage「ミックの対処」、his Ankylosing Spondylitis「彼の強直性脊椎炎」、for decades「長年に渡って」となります。

続くand「そして」以下の英文で、ミックを讃えます。

he has always managed it「彼は常にそれにずっと対処してきた」、with「~を伴って」 、courage and grace「勇気と品位」

ですね。

3段落目の英文

【原文】

To say "enough is enough" is the ultimate act of courage. Mick's sound helped define Motley crue from the minutes he plugged in his guitar at our first rehearsal together, The rest, as they say, is history. We will continue to honor his musical legacy.

【訳文】

“もう十分だ”と言うのは勇気の最もたるものだ。ミックのサウンドは、我々の初めてのリハーサルで彼がギターをプラグインした瞬間から、モトリー・クルーを特徴づける助けとなった。その先はみんなが知っているとおりだ。我々は彼の音楽的レガシーを称賛し続ける。

【英文解説】

To「~すること」で始まる英文になっています。

この時点で「~することは~なのだ」という軽い強調のニュアンスを感じ取ることができます。

ここでは、To say「~と言うことは」、enough is enough「もう十分だ、もういいだろう」となり、それはバンドにとって、the ultimate act of courage.「究極の勇気ある行動」だと映ったということです。

もちろんここでの「もう十分だ」と言ったのはミック氏本人でしょうね。

この部分の真意はおそらくですが

「本当なら引退せずに形だけでも在籍し続けるものなのだけど、ミックはそれをせずに潔く身を引くことにした。ロックギタリストにとってライブ活動から引退することは辛いこと。それを決めたミックの勇気に敬意を表する」

感じになるのではないでしょうか(あくまで推測ですが)

続いて

Mick's sound「ミックのサウンドは」になり、helped「助けた」、define Motley crue「モトリークルーを定義づけることを」となります。

そしてそれが始まったのは、from the minutes「~の瞬間から」、 he plugged in his guitar「彼がギターのプラグを入れた」、 at our first rehearsal together「俺たちの最初のリハーサルで」となりますね。

くぅ~、このくだりは泣かせますね!

4段落目の英文

【原文】

We will carry out Mick's wish and continue to tour the world as planned in 2023. No doubt will it take an absolutely outstanding musician to fill Mick's shoes so we grateful that our good friend, John 5 has agreed to come on board and join us moving forward.

【訳文】

我々はミックの願いに沿い、2023年に計画通りにツアーを続ける。ミックの代わりを務めるには極めて優れたミュージシャンが必要なのは間違いない。だから我々の良き友人、ジョン5が参加し、共に前へ進むと同意してくれたことに感謝している。

【英文解説】

carrry outは「実行する」と学校で習いましたが、ここではMick's wish「ミックの願い」とあるので、「ミックの願いを実行する=沿う」と訳します。

and「そして」、 continue to「続ける」のです。

tour the world「世界を巡るツアー」を。

as planned in 2023「2023年に計画されていたように」。

ですね。

続く2文目は No doubt「~は疑う余地はない」ときています。かなり強い「確信」ですね。

ちなみに文頭にこの「No doubt」が来た場合は、続く英文が疑問形の形になることが多いです(倒置法)

ここではそうで、will it take an absolutely outstanding musician to~「極めて優れたミュージシャンが~するのに必要だろう」となる感じですね。

続けて、fill「埋める」、 Mick's shoes「ミックの靴を⇒役割を」となります。

shoesは靴ではなくて、「役割」「ポジション」の意味で使われることがよくあるので、ぜひ覚えておきましょう。

そして、so「だから」、 we grateful that「我々は~に感謝している」ときます。

その感謝の具体的な中身とは、our good friend「我々のよき友人」, John 5 has agreed to come on board「ジョン5が参加してくれることに同意した」です。

ここでagree「今ここで同意する」とかagreed「過去に同意した」と書かないのは、has agreed と「現在完了形」で表現することで、以前から交渉して同意していたという「時の流れ」を含ませているのでしょうね。

come on boardは熟語のようなもので「参加する」の意味になります。

boardは船の意味があるので、モトリークルーという船に「乗船する」という感じですね。

and「そして」、 join us moving forward「我々に参加して前に進むことを」がきます。

この表現は前のhas agreedにかかっているので「同意した」で締めくくられる流れですね。

5段落目の英文

【原文】

We’ll see all you Crueheads out on the road!!

【訳文】

クルーヘッズのみんな、ツアーで会おう!

【英文解説】

最初に、We will「我々は~するだろう」、see「会う」ときます。

誰と会うのかというと、you Crueheads「お前たち、クルーヘッズに」となりますね。

このCrueheads は造語だと思います。

モトリークルーの熱狂的なファンたちを指したものなのでしょうね。

out on the roadは決まり文句のような感じです。

「~する外出先で」が直訳ですが、ここでは「ツアーで」になりますね。

6段落目の英文

【原文】

"I'm honor to carry on Mick's legacy and am looking forward to playing these songs." John 5

【訳文】

ミックのレガシーを継承することを光栄に思っている。曲をプレイするのが楽しみだよ byジョン5

【英文解説】

序盤の I'm honor「自分は光栄だ」でミックへの敬意が現れていますね。

続く to carry on「~することを続ける」ときて、Mick's legacy「ミックのレガシー」がきます。

ここでの「レガシー」は「遺産、残したもの」の意味ですから、そのまま和訳すれば「ミックの作品」とでもいうべきでしょうか。

作品だけではなくて、ミックマーズというギタリストが長年積み重ねてきたミュージシャンとしての足跡や有様を受けついでいきたい、という思いの表れなのだと思います。

and「そして」、am looking forward to「楽しみにしている」、playing these songs「それらの曲たちをプレイすることを」となります。

ジョン5については実は全然知らないのですが、この締めの言葉で多くのミックファンの心を掴んだのではないでしょうか。

まとめ

創設以来のメンバーとして、バンドのサウンドや存在感を支えてきたミック・マーズ氏の引退は、かねてから予想していたことでしたが、ついにこの時がきたかという感じです。

病状はかなり悪化しているのかもしれませんし、そうでなくても、もうステージ上では思う通り動けないのは確かなのでしょうね。

あくまでツアーの引退とあるので、レコーディングへの参加はあるのかなと期待はしますが、でもまずは体調の維持が大切ですからね・・

とにかく長年モトリークルーを支えてきたギタリストとして、本当にお疲れさまでした。

バンドメンバーの心のこもった告知文が、ミック氏や世界中のファンの心に「ロックの希望の炎」を灯しますように。

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