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【ドライブマイカー感想】長い!寝落ちする!でも音楽と映像は心地よかった!

2022年4月2日

アカデミー賞で「国際長編映画賞」を受賞したことで一躍有名になった作品です。

メインキャストが西島秀俊、三浦透子、岡田将生、霧島れいかという豪華な取り合わせです。

これまで全くこの映画に注目してなかったのですが、ミーハーな私は「アカデミーを受賞した」というニュースで早速観に行くことにしましたよ。

その感想は「長い!」「分かりにくい!」

はっきりいって序盤から「これは・・・・マズったな」と思いましたよ。

いかにも映画好き、アカデミーの業界人が好きそうな雰囲気で、スターウォーズとかミッションインポッシブルとかスパイダーマンを好きな自分のような娯楽大作好きには合わない「文学臭」がビンビン出ていましたから。

まあ原作が村上春樹さんなので、そうなるのは当たり前なんですけどね。

まあそれでもせっかく見に来たんだし、予告では最後は衝撃のラストっぽい(秘密が分かる的な)のがありそうだから、我慢して見ることにしたんです。

その結果をこれから感想形式で紹介していきましょう。

序盤から性描写がバンバン出てきてあせった!

主演の西島秀俊は結構好きな俳優さん。

朝ドラとかアクション映画でもよく見ていたので、配役的には不安感はありませんでした。

ストーリーをかなりザックリでまとめると、

「舞台俳優で演出家の主人公が、病気で亡くなった妻の秘密を運転手や俳優との交流で徐々に明らかにしていく」

というもの。

最終的には「過去のトラウマを克服して新たな人生を歩む」というエンディングに至るのですが、まあここに至るまでの描写が長かったんですよ。

しかも序盤からいきなり主人公と奥さんのベッドシーンですよ?

それも結構生々しい感じで「俺は成人映画を見に来たのか?」と。

しかもこの奥さんが浮気性で、若い俳優さんと自宅で浮気をしているところを、主人公に見つけられるという、メロドラマのような展開。

普通ならここで「お前ら、何やってんだ!」と怒鳴りこんでいく流れなのですが、主人公はなぜかそのまま家を出て、ホテルに泊まってオンラインで奥さんとそのまま普通に会話していくんです。

その後も奥さんとはいつも通りの生活を送っていくので「おいおい、あんたは妻の浮気をそのまま見過ごすのか?」と秘かに腹を立てていたのですが、実はこの主人公の振る舞いが、彼自身が抱える心の問題であり、奥さんの浮気性も理由があったということが分かっていきます。

奥さんは元女優で今は脚本家なのですが、セックスをしているときに物語を紡ぎ出していて、それを作品にしていくという、変わった性癖をもっていたんですね。

そのため序盤から主人公とのセックスシーンが延々と続くんですが、正直この段階では後半で明かされる先ほどの性癖のことが分からなくて、彼女が紡ぎ出す物語に出てくるワードが「オナニー」とか「タンポン」とか、あまりにも下世話すぎてドン引きしてしまったという・・・

ちなみに奥さん役の霧島れいかさんはとても綺麗な方でした。

だからこそベッドシーンとか下品な言葉とかの「違和感」が自分の中であったのかも。

西島秀俊の演技が安定すぎる!

主演の西島さんはドラマや映画で好きな俳優さんだということを先ほど述べましたが、とにかく演技が安定してるんです。

どのドラマでも過不足なく、安心して見ていられる良さがあります。

でもですね・・・

「どの演技も同じ」ともいえるんですよ。

西島さんの演技は決して嫌いではないですし、派手さはなくても落ち着いていて、どの役柄にもそれなりにハマるんですよね。

でもそれだけに「変化」や「意外性」がないといいますか。

たとえば彼が主演したドラマで、私もよく見ていた「きのうなに食べた?」ではゲイの役を演じてるんですが、相手役の内野聖陽さんがほかのドラマでよくみる「男っぽさ」を完全に封じて「完全なおネエ」に徹しているのとは対照的に、あくまで「西島秀俊」を地でいってる感じなんですよね。

その感じがこの映画でも通じていて、とにかくいつもの安定した「西島秀俊」なんですよ。

だから意外性もないし、「おお」と見張る演技があるわけでもない。

まあ内面を描写する静かな映画なので、意外性を必要とすることもないんですがね。

でもあまりにも「いつも」過ぎて、そこがちょっとドラマの延長風で不満でしたかね。

三浦透子は朝ドラの印象のままだった!

主人公の運転手役を演じる三浦透子さんは、実はNHKの朝ドラ「カムカムエブリバディ」でよく見てたんですよね。

他のドラマとかは知らないのですが、このドラマだけでしか彼女を見たことがなかったんです。

朝ドラでもそれほど饒舌というほどではなくて、むしろ無愛想な感じなのは一緒。

運転手役の役柄としては「過去に母親を見殺しにしてしまったトラウマを抱えて生きる23歳の女性」という設定で、主人公の心の闇とつながるものがあります。

エンディング近くで二人が「色々あるけど、それぞれ頑張って生きていこう!」で締められていて「ええええっ」と思いましたが(そんな締めでいいの?的な)、もともと短編小説が原作なのでそういう終わりでもいいのかなと。

とにかく自分的には「NHKの朝ドラの役柄」の印象が最後まで離せなかった女優さん、という位置づけですね。

岡田将生が演じる役柄のダメ人間ぶり

以前にNHKで見た落語のドラマ「昭和元禄落語心中」での師匠役がすごく良くて、若いのにすごく演技が上手な人だなと好印象を持っていました。

とくに冷酷な笑みを浮かべる時の表情がすごくリアルで、もともとの整った顔がすごく生きていると感じさせられますね。

さて今回の映画では若いフリーの俳優を演じていて、主人公の亡くなった奥さんの浮気相手だったり、舞台監督になった主人公の舞台に応募して採用されるなど、陰に陽に主人公の生活に深く関わってきます。

この配役の特徴は「自分をコントロールできない人物」で、舞台に採用されてからも様々な問題を引き起こして、最後は逮捕されてしまうのですが、逮捕直前に車の中で主人公と語る会話が物語のクライマックスになるわけです。

ほぼ独白のような形で亡くなった主人公の妻の秘密を明かしていくのですが、ここはすごく魅かれましたね。

単調で静かなこの作品の唯一の「サスペンスシーン」というべきで、心理描写になりますが、畳みかけるように主人公の西島秀俊に言葉を繰り出していく様は、見ていてすごく心を掴まれました。

たまに芸能人が一般人を殴ってどうのこうのという報道がありますが、あれをリアルな形で見せられたというのが、この配役の最後の姿でしたね。

くも膜下出血と緑内障が怖いと思った

主人公の奥さんが亡くなった死因が「くも膜下出血」ということで、ちょっと「こわっ」と思ってしまいました。

というのも、最近知り合いの親御さんがそれで亡くなっていたということを聞いていたので、妙に身近に感じてしまったからです。

しかも映画の中の奥さんが目をよく使う仕事をしていたので(脚本家)、自分もよく目を使うから「これはまずいな」と。

さらに主人公が交通事故で病院で検査を受けた時に「緑内障」を診断されて、失明の危険があるというシーンも「目を酷使する」仕事をする主人公と自分とを重ね合わせてしまいました。

映画の中でこの2つの病気が出てきたことは、自分の中で「神様が気を付けろと言っているのだ」という啓示として捉えさせてもらっています。

これから目に気を付けよう!

やたらと韓国が取り上げられていた

主人公が広島の芸術祭的なイベントに呼ばれて、そこで自身の舞台作品を監督するという流れが中盤以降にくるのですが、ここから急速に物語が「国際化」していきます。

というのも、主人公の舞台のセリフが多国籍だからです。

日本語、英語、中国語、韓国語、スペイン語、ドイツ語などがとくに訳されることもなく、舞台上で各国出身の俳優がそれぞれの言語で演技をしている流れ。(観客は舞台上のスクリーンで翻訳文を見ることができる)

もちろん俳優はお互いのセリフを事前に知っているので、台本通りに声に出していくだけですが、本当にこういうスタイルの舞台があるのなら面白いなと思いましたね。

そんな舞台を仕切る主人公をサポートする助監督的な人が韓国人ということや、演者の二人が韓国人ということ、物語の途中で助監督的な人の家に招かれたり、最後は三浦透子演じる運転手がなぜか韓国で暮らしている的な描写になっていて、とにかく後半から「韓国ずくし」なんですよ。

舞台は俳優や言語が多国籍なので、それぞれの国の俳優さんを映画上でももっと取り上げてよいんじゃないかと思いましたが、とりわけ韓国の俳優さんの出番がメインになってるところや、映画の最後が韓国というのが印象的だったということ。

まあそこにとりたててどうという感想もないのですが、メインの話にあまり関係ないのに、やたらと韓国がピックアップされてるなーと不思議に思いました。

ひょっとしたら原作がそうなのかもしれませんね(原作を未読)

原作↓

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主催者側の女性スタッフが怖すぎる!

主人公を広島に招いたイベントの主催者側の運営患部スタッフが韓国人の助監督的な俳優さんと、もう一人が女性の俳優さんになっていました。

この人が何気に怖くてですね・・・

特に怖い表情をするとか、演技をするとかではないんです。

いたって普通に実生活でもイベントの主催者スタッフにいそうなタイプなんですが、八の字の少し弱気そうな表情でありながら、丁寧にそれでいて決して引かない描写に「ゾクッ」と来たんですよ。

具体的には主人公に「イベントの規則ですので運転手を使ってください」と談判するところだったり、岡田将生演じる若い主演俳優が不祥事を起こして逮捕された後の舞台の続行の有無などを主人公に迫るところなど、一般の仕事でもありがちなシーンなのに、この女優さんが演じると「こ、怖いな、この人」と思わせる何かがあるんですよね。

たとえていうなら「シン・ゴジラ」に出てきた「片桐はいり」的な感じというか。

【シン・ゴジラ】リアルすぎる政治ドラマに魅了された!

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それ以外にとくに目立つことはない配役だったのですが、映画の中で唯一恐怖(狂気かもしれない)を感じた流れが、この女優さんが演じる主催スタッフと主人公とのやり取りだったという感じです。

舞台のシーンが長すぎて寝てしまった!

これは本当にそのとおりなんです。

リアルに長すぎて所々でウトウトしてしましました笑

映画のストーリーの中心が「舞台演劇」になるので、半分くらいのシーンで舞台だったり、その背景の打ち合わせや練習風景だったりしたので、素人的にはその辺の「初見感」があって興味深く見ていました。

でもですね、途中で差し込まれる読み合わせのシーンだったり、舞台の演出だったりが「長すぎる」のですよ。

とくに参ったのは「公園で練習するシーン」。

これの何がキツイって、韓国人の女優さんが演じる障害者の俳優さんが手話で演技をするのですが、この人と相手役の台湾の女優さんの練習が長いですし、しかも無音だったり、外国語だったりがずっと続くことです。

5分程度なら良いのですが、たぶん15分くらいあったんじゃないですかね。

もともと舞台に興味がまったくない人間なので、その裏話とか人間模様に「よくあるよね」的な共感を寄せにくいですし、無音で外国語がそこに加わると「眠気」が襲ってくるのは仕方がありませんよ。

極めつけは舞台本番の最後のシーンで「手話」のシーンがこれまた延々と続くこと。

ここは正直「半分寝てました」

声が出ていても架空のストーリーで興味が湧くはずもなく、音がない芝居なので気が付くと「寝落ち」してました。

半分寝落ちしたときに、場面が切り替わる音響で「ハッ」と目が覚めたという・・・

舞台のシーンが異常に多かったのは、この作品を「娯楽映画好きのミーハーな映画ファン」である私を「きっつー」と思わせるにふさわしい要素だと思います。

【まとめ】音楽と映像は良かった

アカデミー受賞を知って急遽観に行った作品でしたが、想像以上に「玄人好み」が内容で焦ってしまいました。

内容も「女性」「マイノリティ」「多様性」をてんこ盛りにしたような内容で、いかにもアカデミーが好みそうな出来上がりになっていると思います。

別にそれ自体にはなんとも思わないのですが、とにかく3時間という長丁場と映画の設定とか舞台シーンの濃厚さが「つらいな」と。

興味の湧かない描写に長い時間を割かれるのは、苦痛以外の何ものでもありませんからね。

逆に良いところは「音楽」「映像」ですね。

瀬戸内の美しい風景や車でのドライブシーンの遠景や俯瞰の絵は、控えめに言って「最高」でしたよ。

適度に音があって静かでもある「音楽」もグッド。

とくにエンディングにかかった音楽はすごく良かったです。

良質のシティポップという感じで、古き良き昭和の映画音楽を感じさせてくれました。

映画自体は正直一般向けとはいいがたいですが、業界の雰囲気や舞台演出などに興味のある人なら、おすすめかも知れませんね。

あとはもちろん村上春樹さんの小説のファンの方も。

私はそのどちらでもないので、もう一度映画の良さを発見するために、これから村上さんの小説を読んでみようと思いますよ。

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