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トレイン・スポッティング鑑賞レビュー!最後のどんでん返しが気持ちよかった!

2017年4月23日

Aamzonプライムで鑑賞しました。

1996年に公開されて当時大ヒットした覚えがあるのだけど、題材がヤク中の若者を描いた映画だったので、当時から今まであんまり興味を持てないでいた映画。

主演が後に大スターとなるユアン・マクレガーというところが唯一の魅力だったんですが、やっぱり退廃系はね・・
まあでも、マクレガーは結構好きだし、彼の出世作となった映画を見るのも悪くないかなと。

ということでレビューにいきましょう!

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「トレイン・スポッティング」あらすじ

映画のあらすじは、スコットランド(イギリス北部)の町でレントン(マクレガー)、スパッド(ユエン・ブレムナー)、シック・ボーイ(ジョニー・リー・ミラー)、ベグビー(ロバート・カーライル)らの若者が、ヤク中に溺れる生活を描いた青春系作品。(たぶんそういうジャンルだ!)

途中まではその退廃ぶりがメインに描かれるのだけど、レントンが真人間を目指して仕事をゲットし、ロンドンで不動産の仕事についてサラリーマン生活をするあたりから、ストーリーは急展開を見せます。

レントンがロンドンで働いていることを聞きつけたベグビー、そしてシック・ボーイが彼の家に押しかけて住み着いたのを皮切りに、再び悪夢の日々が始まるという流れ。

最後はレントンが仲間を裏切ってヤクの取引で得た金を持ち逃げするエンディングに。

こう書くと、いかにも「どうしようもない映画」のように思えますが、実際にそうでした(笑)

「トレイン・スポッティング」全体の感想レビュー

なぜこんな作品が大ヒットしたのかな?と観終わった今でも首をかしげてしまうのですが、これも自分の感性が老いたからかな?

当時はダニー・ボイル監督の独特のスタイリッシュな映像とオシャレな音楽が受けてたという印象があるので、当時からあまりスタイリッシュなものに関心のなかった自分的には、まるで興味の範疇外だったというのも関係あるのかもしれません(笑)

だけどこの作品が出る少し前に公開されて話題になった、クエンティン・タランティーノ監督の「パルプ・フィクション」(1994)を劇場で2度も見たほどハマったのだから、スタイリッシュとかハイセンスな音楽とかに食指が動かなかったというわけではないんじゃないかなと。

⇒クエンティン・タランティーノのクールなギャング映画と言えば「パルプ・フィクション」

パルプ~のほうも、同じようなヤク中も出てきますし、バイオレンスシーンも満載(ホモのシーンもある)、黒ずくめのギャングが主人公のどうしようもない映画といえばそうなんだけど、出ている俳優がメジャーどころか多くて(ブルース・ウィルス、ジョン・トラボルタ等)、安心して見れたんですよね。

予告動画で流れてたトラボルタのスーツを着こなしてダンスに興じるシーンがオシャレだったり、背景で流れる70年代のダンスミュージックなんかがすごく新鮮に感じたこともあって、「おお、なんだか分からんけど、これ見たらセンス良くなりそうだ!」みたいに思わせてくれる”何か”はあって。

だけど、同じハイセンスと謳われた「トレイン・スポッティング」は、予告編とか漏れ出る映像シーンを見て「なんだかせせこましい話っぽいな」と感じてしまいました。

映画の舞台が、スコットランドの下町だし、登場人物の服装や設定も若者のよれたTシャツ姿とか、薄暗い部屋でヤク中で死んでしまうとか、なんというか、ハリウッド的なドラマティックな展開が画面から伝わってこなかった点が、わざわざ観に行こうって気にはならなかった理由だと思うんです。

そして昨日に実際に見た印象も、20数年前に自分が感じたこととそんなに違ってなかったという(笑)

もちろんダニー・ボイル監督の音楽のチョイスは悪くなく、トレイン~で使われた軽妙な感じのBGMは、いかにも当時のイギリスの最先端ミュージックという感じがして興味深く聞き入ってました。

同監督の作品は「28日後」というゾンビ映画(正確にはゾンビではないけど)で初めてフルで鑑賞して(2000年前後)「おお、なかなか面白いゾンビものを描く監督だなー」と結構ハマってましたが、ああいう感じのスピード感は好きです。

アメリカのゾンビ物と違って、イギリスのものは、なんというか、全体的に「軽い」というイメージがあるんですよ。

「軽い」といっても決して悪い意味ではなく、アメリカ作品のようにヒーロー的な主人公が力技で敵を倒す、みたいな王道のノリにはならずに、ごく普通の人々がごく普通の方法で問題解決を取っていくという手法という意味での「普通」さが、アメリカ映画のような重々しいドラマ性とは違う「軽さ」につながってるといいましょうか。

「トレイン・スポッティング」が大ヒットしたのも、イギリスらしい「普通」らしさと(悪い意味での)、マクレガーのルックスやスター性が絶妙に絡み合ってたがゆえの結果だったんじゃないかなーと思うんですがね。

「トレイン・スポッティング」キャラクターの感想

レントン以外のほかの登場人物は、スパッドにしても、ジャック・ボーイにしても、ベグビーにしても、どこか垢抜けない印象で、小物感がめちゃ漂ってるんですよ。(役柄でしょうが)

それに比べてマクレガーのレントンだけが、キャラ的には汚れ役でも、キラリと光る瞳から放たれる爽やかな印象が飛び抜けていて、大物感まではいかなくても主役にふさわしい華やかさを放っているかなと。

実際にマクレガーはこの映画でブレイクして、のちにSWシリーズの若きオビワンとして活躍することになるのだから、この時から何か世界に通じるオーラのようなものはあったんでしょうね。

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レントン以外の主要キャラの中では、特にべグビーの凶悪ぶりは本当にどうしようもなかったですね。

喧嘩っ早いという設定ですが、本当にバーでもすぐに難癖つけて暴れるシーンは、映画の中というよりも、リアルにこんなやついるよ的な現実感を醸し出していました。

なので青春映画というよりも、この人の出てくるシーンはどちらかといえばVシネマ的な空気感を感じてしまったという・・・

そしてスパット。

この人は本当にダメ人間を地でいくようなキャラで、すごく優しいんだけど意思が弱くて、ラスト付近に仲間のベグビーにナイフで手を切られてしまうというドジさ。

最後はレントンに憐れみをかけられて金庫にお金を残してもらう余福に預かれるのですけど、そこまでいくまでの彼のダメぶりは本当に見ていて心が痛みました。(心なしか「スクール・オブ・ロック」に出てきた主人公のルームメイトに見えた)

もう一人のシック・ボーイは、確かに男前なんだけど、正直に言えばあんまり印象には残らなかったですね。

それ以上に、この人(シック・ボーイ)を見ていると、このブログでも昔何度か取り上げたことのあるドイツのミュージシャン「ヒューバート・カー」に見た目がそっくりじゃないかという(笑)

⇒今もなお耳に残るヒューバート・カーの『リムジン』

まあどうでもいい話ですけどね(笑)

とにかくメンバーの中では一番売人として、知能犯的に腕が立つっぽいんですが、暴力的なべグビーには逆らえないダメさはあったし、最後はレントンに裏切られる羽目になるのだから、やっぱり切れ者じゃないなと。

そう思うと、一度更生して真人間になったレントンはすごいと思いますし、最後の最後ですべてをひっくり返した彼の決断力は主人公にふさわしい「男前」さを持っていると思います。

そしてこの決断こそが!

20数年後の今年になって続編が作られるきっかけになったといっても過言ではないかと!(憶測です)

まとめ

今年の4月に封切された「トレイン・スポッティング2」は、なんと主要登場人物のレントン、ベグビー、スパット、シック・ボーイの4人がすべて当時のキャスティングのままで出演しているという!

監督も当時と同じダニーボイルさんで、これはまさに同窓会のようなものですな。

まだ見てないので、感想は述べられないですが、予告を見た感じでは、20年後の彼らのその後、みたいな設定になっているようです。

ということは、やはりヤク中生活が再び・・というところなのでしょうか?

いや、たぶん、クスリに対しては当時と比べて世界的に風当たりが非常に厳しくなっている風潮があるので、クスリを巡るあれこれというよりも、彼らのその後の人生の悲哀とか友情とかの人間模様にスポットを当てるのでしょう。

みな、年相応に(40~50歳)見た目も老けていて、「ああ~、みんな年とったんだなあ」と感慨が深くなってしまいました。(自分もマクレガーに近い年齢ですから)

でもやっぱりこれもイギリスの映画らしく「普通」になった人々を「普通」に描いた作品になってるんだろうなあ。

でも今は「普通」に描いた作品を見るのが嫌いではなくなってるので、やっぱり自分もおっさんの道を順調に歩んでます(笑)
そんな感じでぜひとも続編を観に行きたいと思ってます。

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